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燕の巣
「燕の巣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
燕の巣の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ナポレオンと田虫」より 著者:横光利一
と違ったナポレオンの狂った青い肩の均衡を見詰めていた。 「ネー、今夜はモロッコの
燕の巣をお前にやろう。ダントンがそれを食いたさに、椅子から転がり落ちたと云う代物....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
追い上げられ、そこにおさまって必死になって景気をそえて居た。其の窮屈そうな様子は
燕の巣へ人間を入れたようだった。巴里慣れた新吉にも斯ういうところは始めてだった。....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
ら生え伸びているほどで、屋根は傾き塗料は剥げ、雨樋は壊れ落ちて、蛇腹や破風は、海
燕の巣で一面に覆われていた。 そうした時の破壊力には、えてして歴史的な、動かし....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
義兄が仏間の父母の前で、「もう遊びません」と誓ってるところを見た。 私の町では
燕の巣のある家が多く、夏には街の空を燕が縦横に飛び交うていた。そして街幅は広く、....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
が、今は猶予している場合でない。市郎は其綱の片端を自分の胴に緊と結び付けて、海
燕の巣を猟る支那人のように、岩を伝って真直に降り初めた。岩は殆ど峭立ったように嶮....
「文妖伝」より 著者:田中貢太郎
持って来た。一ぱし支那料理の判るような顔をして、蛇料理がどうの、魚の翅がどうの、
燕の巣がどうのと云っていた彼は、番頭の手前もあるし、一ぱい飲んで、「佳い匂だ」と....
「海にふぐ山にわらび」より 著者:北大路魯山人
に日本の最高美食としての好一対であろう。中国でやかましい燕巣の料理、すなわち、海
燕の巣なるものも、日本のところてんを水に浸したようなもので、別に味はないが、これ....