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「燕雀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

燕雀の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
実と認定したがるものだから、少し飛び離れた事を云うと、すぐ冗談にしてしまう」 「燕雀《えんじゃく》焉《いずく》んぞ大鵬《たいほう》の志《こころざし》を知らんやで....
丹下左膳」より 著者:林不忘
蹌々踉々《そうそうろうろう》と歩きながら、口の中につぶやいてゆくのを聞けば、 「燕雀何徘徊《えんじゃくなんぞはいかいせる》、意欲還故巣《いはこそうにかえらんとほ....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
なく、また健脚を誇る考えのないことなどは心のうちにおかない。 古人の言に、 「燕雀《えんじゃく》安《いずく》んぞ鴻鵠《こうこく》の志《こころざし》を知らんや」....
南国太平記」より 著者:直木三十五
てあった脇差を、左手に提げて、廊下に出た。 「卿等、碌々人に拠って事をなすの徒。燕雀《えんじゃく》、何《いずく》んぞ、大鵬の志を知らんや、か――吾に、洛陽|負廓....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
呆然としてその大なるに驚くにあらざれば輾然としてその狂に近きを笑わん。鴻鵠の志は燕雀の知る所にあらず。大鵬南を図って徒らに鷦鷯に笑われんのみ。余は遂に未遂の大望....
青蛙神」より 著者:岡本綺堂
遊んでいるのではない。こうして黙って坐っていても、おれには又おれの料簡がある。燕雀いずくんぞ大鵬のこころざしを知らんと、昔の陳勝呉廣も云っているのだ。 柳 な....
三国志」より 著者:吉川英治
たと聞いていたが、何故に、こんな羽目になったのか」 「くだらぬことを問うもの哉。燕雀なんぞ鴻鵠の志を知らんやだ。――貴様はもうおれの身を生擒っているんじゃないか....
三国志」より 著者:吉川英治
のは無理もありません。大鵬という鳥がある。よく万里を翔破します。しかし大鵬の志は燕雀の知る限りではない。古人もいっている――善人が邦を治めるには百年を期して良く....