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「燧火〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

燧火の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
縮図」より 著者:徳田秋声
口もあり、いやな座敷を二階へ秘密で断わることもあった。すると松島は近所で聞こえる燧火の音に神経が苛立ち、とんとんと段梯子をおりて来て、 「おい、近所は忙しいぞ。....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
…さて萩原氏、今日君のお名吟は恐れ入りましたな、何とか申したな、えゝと「煙草には燧火のむまし梅の中」とは感服々々、僕などのような横着者は出る句も矢張り横着で「梅....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
なに寝台の上へひょいと突立って、捻って、ふっと消した。 「何、この方が勝手です、燧火を一つ置いといて頂けば沢山で。」 この家の細君は、まだその時、宵に使った行....
我が円朝研究」より 著者:正岡容
ところでは、志丈をしてここへくる前立ち寄った臥龍梅における新三郎の句を「煙草には燧火《すりび》のむまし梅の中」、志丈自身のを「梅ほめて紛らかしけり門違い」と披露....
三枚続」より 著者:泉鏡花
がねえたって茶話にゃなりまさ。 黙っていました。 その晩、また昨夜のように、燧火だけは枕頭へ置いて火の用心に灯は消して寝たんですが。 同一刻になりますと、....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
れば、「盆の裏へ狐狗狸の三字を指頭にて書き、それに風呂敷ようのものを掛け、これに燧火をいたす、云云」とあり。信州高井郡、湯本氏の報知によれば、「竹の長さ各一尺五....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ふっさりとしたる間へ火口に似た木の葉で拵えたものを入れてそれから日本の昔の流儀で燧火石を打って火を移すのです。そうして皮の鞴でぼつぼつと風を送るんです。その送り....