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「燻べる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

燻べるの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
燃え残りを頂くとたい。……これから夏になると雷神が鳴ります。その時にこれを火鉢に燻べると雷神様が落ちさっしゃれんちうてなあ……梅津の爺さんは身体ばっかり大きいヘ....
日輪」より 著者:横光利一
げた。猿の群れは梢を下りて焚火の周囲に集ってきた。そうして、彼女が枯枝を火に差し燻べるごとに、彼らも彼女を真似て差し燻べた。 榾柮の次第に尽きかけた頃、山麓の....
源氏物語」より 著者:紫式部
あった。畳み目の消えた衣服を脱ぎ捨てて、ことにきれいなのを幾つも重ね、薫香で袖を燻べることもして、化粧もよくした良人が出かけて行く姿を、灯の明りで見ていると涙が....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
出ているが、しかもその書にはなにもその意味は書いてない。しかしこれは誰にでも鬼を燻べる意味だと取れるであろうことは、もっとものように感ぜられるが、ただし私の考え....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
―」 こう叫んで、監視官がその方面に飛んでいく。メリヤス会社の細い煙筒から空を燻べるように煙が出ている。 監督官はつかつかと事務所に入って行き煙筒を指さしな....