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爆心
「爆心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
爆心の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「火の唇」より 著者:原民喜
に包囲されて、僕が身動きもできないでいる時、しかし、人々は軽ろやかに動いていた。
爆心地で罹災《りさい》して毛髪がすっかり脱けた親戚《しんせき》の男は、田舎《いな....
「永遠のみどり」より 著者:原民喜
いましたよ。そのうち六万円で今度、大工を雇ったのです」と姉は云うのだった。ここは
爆心地より離れていたので、家も焼けなかったのだが、終戦直後、姉は夫と死別し、二人....
「超人間X号」より 著者:海野十三
で、人間の負傷は、ぜんぜんといってよいくらいなかったのである。 武装警官隊も、
爆心《ばくしん》からは大分離れたところにおったため、二三人が軽いやけどを負ったぐ....
「原爆詩集」より 著者:峠三吉
を誓わせ この歴史のまえに未来を悔あらしめぬよう 私は一九四五年八月六日の朝、
爆心地より三千米あまり離れた町の自宅から、市の中心部に向って外出する直前原爆を受....
「ヒロシマの声」より 著者:豊島与志雄
に渦巻き昇る噴煙、地上には、荒れ狂う火炎……。それが当時の状況で、一瞬のうちに、
爆心地から半径約二キロに及ぶ四方を廃墟と化したのだ。
爆心地から五百メートルば....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
おもむろに身を起して、前へかゞみ、 「ガアーッ」 突如として、イブキをかけた。
爆心点はまさしく正宗菊松の頭上である。彼は呆気にとられて頭をちゞめたが、 「コウ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
したのでしたが、それがさらに天地の終りとも見まごうような悲しみの丘に還ろうとは。
爆心地の記念館には、昭和二十四年度訂正として、 死者(検視済ノモノ) 七三、八八....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
大学は爆弾破裂点から三百メートルないし七百メートルの範囲に建物を並べていた。まず
爆心圏内にあるとみてよい。基礎医学教室は、爆弾にも近かったし、木造だったから瞬間....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
おおわれている。これはまず爆圧で万物がぐいとおしつぶされ、その粉々になったのが、
爆心に生じた真空に吸い上げられ、そこらいちめんにばらばらと降り積んだからである。....