父さん[語句情報] »
父さん
「父さん〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
父さんの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
に話しかける。――
13
「目金を買っておかけなさい。お
父さんを見付《みつけ》るには目金をかけるのに限りますからね。」
「僕の目は病気で....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
ンの手をやめるのも度たびだった。玄鶴はお芳を囲い出さない前にも彼女には「立派なお
父さん」ではなかった。しかし勿論そんなことは気の優しい彼女にはどちらでも善かった....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ている鍛冶《かじ》の傍へ、転がるように走り寄ったのは。
「阿父《おとっ》さん。阿
父さんてば。よう。阿
父さん。」
童部《わらべ》はこう何度も喚《わめ》きましたが....
「彼」より 著者:芥川竜之介
、いつも円《まる》い影を落していた。……
二
彼は本郷の叔
父さんの家から僕と同じ本所《ほんじょ》の第三中学校へ通《かよ》っていた。彼が叔父....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
――莫迦莫迦《ばかばか》しいが、そう云った。主人役がもう年配でね。僕は始から、叔
父さんにつれられて、お茶屋へ上ったと云う格だったんだ。
すると、その臂と云うん....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
かったのだが、ふと友達にこの指環《ゆびわ》を見つけられたものだから、やむを得ず阿
父さんに話す筈の、夢の話をしてしまったのさ。」
「ではほんとうの事を知っているの....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
慎太郎の所を頼んだよ。宿所はお前が知っているね。」
「ええ、知っています。――お
父さんはどこかへ行くの？」
「ちょいと銀行へ行って来る。――ああ、下に浅川《あさ....
「死後」より 著者:芥川竜之介
ちらりと見た時、なぜか「ああ、Ｓの家は青木堂の支店だった」と思った。
「君は今お
父さんと一しょにいるの？」
「ああ、この間から。」
「じゃまた。」
僕はＳに別....
「白」より 著者:芥川竜之介
とその途端《とたん》です。坊ちゃんは突然飛び上ると、大声にこう叫びました。
「お
父さん！ お母さん！ 白がまた帰って来ましたよ！」
白が！ 白は思わず飛び起き....
「少年」より 著者:芥川竜之介
う云う後ろ姿はなぜか四歳《しさい》の保吉の心にしみじみと寂しさを感じさせた。「お
父さん」――一瞬間帆前船を忘れた彼は思わずそう呼びかけようとした。けれども二度目....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
にあった椅子に手をやりながら、ぶっきらぼうにこう云った。
「何か御用ですか？ お
父さん。」
「うん。まあ、そこにおかけ。」
青年は素直《すなお》に腰を下《おろ....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
ることも、出来なくなってしまう道理です。そうしてこれが出来なければ、勿論二度とお
父さんの所へも、帰れなくなるのに違いありません。 「日本の神々様、どうか私が睡ら....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
て、一向勝ち映えのある心もちになれない。ましてこっちが負けた時は、ものゝ分った伯
父さんに重々御尤な意見をされたような、甚憫然な心もちになる。いずれにしてもその原....
「寡婦」より 著者:秋田滋
ともなしに、相手の胸は乱れるのでした。 ここにこういう形見を残していった人の祖
父さんにあたる人は、恋愛、決闘、誘拐などと数々の浮名をながした挙句の果に、かれこ....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
パンを食っていた。 子供は私が通るのを見て、立ちどまって言った。 「今日は、小
父さん」 私の脳裡にこんな考が浮んだ、「この子を殺したら？」 私はその子に答....