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「父君〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

父君の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
姫様御自身が、実は少納言様の北の方《かた》と大殿様との間に御生まれなすったので、父君の御隠れなすったのも、恋の遺恨《いこん》で大殿様が毒害遊ばしたのだなどと申す....
俊寛」より 著者:芥川竜之介
は、ふさいでいなければ居睡《いねむ》りをしていた。」 「成経様は御年若でもあり、父君の御不運を御思いになっては、御歎きなさるのもごもっともです。」 「何、少将は....
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
ば何もかもお話しましょう。ねえ北川準一さん。その美しい函は、実は貴方の亡くなった父君準之介氏が、米国にいられるとき秘蔵していられたという問題の函なんですよ」 「....
爬虫館事件」より 著者:海野十三
丸を見たときにも立合い、また戦場の秘話を園長から聴きもした方です。鴨田さんの亡き父君のことも知ってられるんですから、此処へお連れしました。いま御案内して参りまし....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
、幸いに一命は全うしたので、東京帝大の経済学部へ入学して目下勉強のところ。同君の父君は元海軍大将、元外相、元日鉄会長の豊田貞治郎氏である。 ◯きょうの「朝日新聞....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ぴったり鳴き止んだことでございましょう。ただその際何より好都合であったのは、姫の父君が珍らしく国元へ帰って居られたことで、御自身采配を振って家人を指図し、心限り....
黄金の腕環」より 著者:押川春浪
小箱を卓子の上に戴せて立去った。 玉村侯爵とは松浪伯爵の兄君で、三人の娘には伯父君に当って居る、余程面白い人で、時々いろいろ好奇な事をする。 伯爵は侯爵の送....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
も良く水々しかった。 雪深き越路を出て、久々にて花の大江戸にと入るのであった。父君二代将軍に謁見すれば、家の事に就ても新たなる恩命、慶賀すべき沙汰が無いとも限....
三枚続」より 著者:泉鏡花
るまい、従って八月で流産しないとも限らぬのである。夫人は名を才子という、細川氏、父君は以前南方に知事たりしもの、当時さる会社の副頭取を勤めておらるる。この名望家....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
チョッキというアダ名で有名な蔵原惟郭代議士(現共産党中央指導部にいる蔵原惟人氏の父君)を連れてきて講演させたことがあった。内容はおぼえていないが、この講演には当....
古事記」より 著者:太安万侶
その御女《おんむすめ》のスセリ姫《ひめ》が出て見ておあいになつて、それから還つて父君に申しますには、「大變りつぱな神樣がおいでになりました」と申されました。そこ....
美人鷹匠」より 著者:大倉燁子
は玉のような若様をご安産遊ばしました。一日違いで、花もまた男児を産みました。同じ父君を持ちながら、一方は少壮弁護士として羽振りのよい松波男爵の御嫡男達也様、やが....
蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
青年が立って居ます。女は文夫さんの母君、御木井男爵夫人と直ぐ分りました。男の方は父君男爵ではありませんでしたが、私はその顔を見て吃驚しました。それは忘れようとし....
恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
下室の鍵を開け、階段を降りかけると、下から低い声で、 「一足違いでした。御病人は父君の御臨終に間に合わなければ、と、仰しゃって、飛んでおいでになりました」 「何....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
もちろん無給である。龍ぼんこと川西龍三氏は旧川西航空機の社長になった人だが、その父君の二代目清兵衛氏は日本毛織の創立者として有名な人である。大だんなの先代清兵衛....