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父性愛
「父性愛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
父性愛の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放浪」より 著者:織田作之助
ん、あんたどない色つけてくれる気や。そんな不貞くされに負ける自分ではなかったが、
父性愛というんやろか、それとも今更惚れ直したんやろか、気が折れて、仕込んで来た売....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
も過ぎた。はっきり勘当だと分ってから、柳吉のしょげ方はすこぶる哀れなものだった。
父性愛ということもあった。蝶子に言われても、子供を無理に引き取る気の出なかったの....
「連環記」より 著者:幸田露伴
られもするが、又吾が手を離れた女の其子を強いても引取ろうとするのはよくよく正しい
父性愛の強さからだとも解せられるのである。であるから男女の情理から判断すれば、兼....
「源氏物語」より 著者:紫式部
く》していった。 帝は新皇子を非常に御覧になりたがっておいでになった。人知れぬ
父性愛の火に心を燃やしながら源氏は伺候者の少ない隙《すき》をうかがって行った。 ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
受けになっただけで、何ともお返辞はあそばさなかった。初恋人への怨恨《えんこん》、
父性愛、別離の悲しみが一つになって泣く源氏の姿はあくまでも優雅であった。 「これ....
「ゲテ魚好き」より 著者:火野葦平
。 しかし、ドンコ釣りを躊躇させる一時期がある。ドンコほど夫婦愛が深く、また、
父性愛の強いものはない。産卵期になるといつもアベックだが、卵を産んでしまうと、雌....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
情により、われ知らず表面へ覗き出て来ます。 ほろ苦き中に味あり蕗の薹 この句は
父性愛の譬えとして好適の句だと思います。 兄弟というものは、本当に妙なものです....