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「片し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

片しの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
川中島合戦」より 著者:菊池寛
更 越山併得能州景 遮莫家郷|憶 の詩があり、歌には、 ものゝふのよろひの袖を片しきし枕にちかき初雁の声 などある。現代の政治家や実業家の歌などよりは、はる....
自然描写における社会性について」より 著者:宮本百合子
が、現れはじめているのである。その文学の中で、自然の美は当然最小限にしか、その断片しかありようがない。自然が、歪んだ社会条件でどんなにひどくきりこまざかれている....
朴の咲く頃」より 著者:堀辰雄
と思っているのだけれど……』そう三枝さんは答えました。 『いまのうちにぽつぽつと片しておかないと、雨でも降り出したらと思うものだから……』 『そうね。私の方もそ....
鳥料理」より 著者:堀辰雄
はあんなに蠱惑《こわく》的に見えた物語の筋も、 目覚《めざ》めてみれば既にその破片しか残ってはおらず、 何度《なんど》私はそれ等《ら》の破片を、朝|毎《ごと》に....
源氏物語」より 著者:紫式部
氏であったから、すぐに返歌が書かれた、非常に楽々と、 かへさんと言ふにつけても片しきの夜の衣を思ひこそやれ ごもっともです。 という手紙であったらしい。....
栄蔵の死」より 著者:宮本百合子
、香りの高い麦粉を包んだり、部屋の隅の自分の着物の下に置いてある、近所の仕立物を片したりして、急にいそがしくなった様に体を動かして居た。 翌日馬場の家へ行って....