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片付け
「片付け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
片付けの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
のように巻いて藁繩でしばり上げた。
それから仁右衛門のいうままに妻は小屋の中を
片付けはじめた。背負えるだけは雑穀も荷造りして大小二つの荷が出来た。妻は良人《お....
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
は坂を降りてようやく窮屈な場所から広場へ出た気になった。今日は大いそぎで棉を採り
片付け、さんざん面白いことをして遊ぼうなどと相談しながら歩く。道の真中は乾いてい....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
なさびしい心持ちになって、こんなことを思いつづける。 やがて漁夫たちはそこらを
片付けてやおら立ち上がると、胴の間に降り積んだ雪を摘まんで、手のひらで擦り合わせ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
コスとコペルニクスの考えが正しかったわけになり、従って地動説に対する最後の抗議が
片付けられたわけである。さてこのようにして恒星の固有運動、すなわち、角速度が分り....
「空中墳墓」より 著者:海野十三
電話のスクリーンには部下の根賀地の待ちくたびれた顔があった。私等は読唇術で用談を
片付けた。 「馬車を……。矢口」 私はこの古風な乗物に揺られ乍ら推理をすすめて....
「心臓盗難」より 著者:海野十三
と意外 それから袋探偵は、急に忙しくなった。 気になることを大急ぎで一つ一つ
片付けてゆかねばならない。 彼はまず安東仁雄の性行調査を行った。安東の止宿して....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
顔は悄然たる顔から、憤然たる顔に移行した。 「全く不愉快だ。おい天門堂。この絵を
片付けてくれ。そうだ、庭へ持出して、焼いてしまってくれ。なに構わんから」 「焼き....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
眼を覚したものが二三人居る。 起きろ野郎共、汽笛が鳴ってらい。さ、今日ですっかり
片付けて仕舞うんだ。 而して大欠伸をしながら、彼は寝乱れた労働者の間を縫って、....
「大脳手術」より 著者:海野十三
もりでいたところ、珠子はそれに反対だった。同棲するには準備もいることだし、旧居を
片付けるためにも時間を要するから、大体あと五週間の余裕を置いてくださらないと訴え....
「地球要塞」より 著者:海野十三
てのち、ようやく安心して、皆のところへ戻ってきた。 せまい機械台のうえが、とり
片付けられ、一枚の白い布が敷かれていた。そこへ、オルガ姫が、酒の壜《びん》をもっ....
「太平洋雷撃戦隊」より 著者:海野十三
がある。直に発令所へ集合ッ!」 皆、手にしていたシャツも手紙も、素早く箱の中へ
片付けると、ドヤドヤと立ち上って発令所の方へ駈足です。何しろエンジンとエンジンの....
「転機」より 著者:伊藤野枝
のない場合になってきているのですからねえ。」 Tは冷淡な調子で、もうそんな話は
片付けようとするようにいった。 けれど、私はそれなりで話を打ち切ってしまうには....
「瘤」より 著者:犬田卯
った。議事といえば村社修復後の跡始末――木材や竹切がまだ残っている、あいつを早く
片付けさせること、社前の水はきをよくしなくては参詣者が雨降り毎に難儀する……とい....
「私の仕事 松篁の仕事」より 著者:上村松園
絵浄書中でございます。何分いろいろの画債が積って居りますので、たとえ半分なりとも
片付けられたら又出品画という様なものにも手を付けて見たいと思います。何分少少は落....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
なす最終戦争を結論とする戦争史観は脳裡に大体まとまっていたので、とりあえず何とか
片付け、大正十五年暮から十五回にわたる講義を試みたのであった。「近世戦争進化景況....