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片子
「片子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
片子の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「獄中消息」より 著者:大杉栄
。そこで私の最後の無心として、父上にお願いします。もし私のような不孝児でもなお一
片子として思うのお情けがありますならば、また私をして単純なる謀反人としてこの身を....
「香魚と水質」より 著者:佐藤垢石
の葉を訪れる候に、そろそろ卵巣のふくれてきた大鮎は、また棄てがたいのである。腹に
片子を持つと腸の渋味に、濃淡の趣を添えて、味聖の絶讃を買う。しかも、錆鮎の頃と異....
「姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
持ち鮎を至味というが、私はそれに賛成しない。鮎は土用があけて秋立つころになると、
片子を持ちはじめる。つまり、生殖腺発達の兆を現わすのだ。生殖腺はからだの栄養を吸....
「水と骨」より 著者:佐藤垢石
気が高い。殊に嬉しいことは、水が冷たくなればなるほど、鮎の骨は柔らかになる。腹に
片子でも持とうという成熟しきった八月末の鮎でも骨も頭もない。モリモリと頭から食え....