片寄り[語句情報] »
片寄り
「片寄り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
片寄りの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
では無かった。 「ちっと変った処で、好事に過ぎると云う方もございましょう。何しろ
片寄り過ぎますんで。しかし実は席を極めるのに困りました。 何しろこの百物語……....
「旅愁」より 著者:横光利一
って身を引くように肩を縮め、かすかな胴慄いをガウンの襞に伝えていた。真紀子の方へ
片寄りすぎた舟底を、これではならぬと千鶴子の方へ傾け変えた自分だったのに、それも....
「電車の混雑について」より 著者:寺田寅彦
おかしいのではなくて、そういう事実がおかしいのであろう。 それでもしこのような
片寄りがちの運転状況を避けて、もう少し均等な分配を得たいというならば、そのために....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
皇女)が穂積皇子(天武天皇第五皇子)を慕われた歌があって、「秋の田の穂向のよれる
片寄りに君に寄りなな言痛かりとも」(巻二・一一四)の如き歌もある。この「人言を」....
「塵埃と光」より 著者:寺田寅彦
充分に説明される事になった。 こういう光を散らす微粒はその散らす光の振動方向に
片寄りを生ずる、いわゆる偏光を生じる。それで空の光を適当な偏光器で検査すれば、空....
「探偵小説壇の諸傾向」より 著者:平林初之輔
存在するであろうと思う。ところが、現代の日本の探偵小説作家はあまりに不健全趣味に
片寄りすぎているように思う。あまりに、人工的な、怪奇な、不自然な世界を追いすぎて....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
す。西洋では機械の働きが余りに盛で、手仕事の方は衰えてしまいました。しかしそれに
片寄り過ぎては色々の害が現れます。それで各国とも手の技を盛返そうと努めております....