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片寄る
「片寄る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
片寄るの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
だ跡へ揺かけると、水鳥が衝と蹴たごとく、芭蕉の広葉は向うの汀へ、するすると小さく
片寄る。 ……きょ、きょら、きょきょら、くららっ!…… と、しばらくはただ鳥....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
為無な弥思ひ増すに (同・三五五七) 彼の児ろと宿ずやなりなむはた薄裏野の山に月
片寄るも (同・三五六五) 巻第十五 ○ あをによし奈良の....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
、その次には拙者の咽喉をねらい、その次には横面をねらわれたはずで。『心片寄れば業
片寄る』――『観見』の業に達していない証拠で」
こういいながらも山県紋也は竹刀....
「天草の春」より 著者:長谷健
にこしかけていた。北風が強いので、人々は船員の止めだてを聞かず、ともすれば左舷に
片寄るので、船は傾き、気が気でない。しぜん旅なれない人たちだけが、その危さにおび....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
柿の贈物の実相の妙諦がうなずけるのであります。 しかし、世の中の現象は、まま、
片寄ることがあります。そういうときはどちらか一方の不足の方面が補いに出て来ます。....