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片木
「片木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
片木の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野道」より 著者:幸田露伴
えてから、老婢を近処の知合の大工さんのところへ遣って、巧く祈り出して来た。滝割の
片木で、杉の佳い香が佳い色に含まれていた。なるほどなるほどと自分は感心して、小短....
「嵐」より 著者:寺田寅彦
んだと一目で知れた。小倉の服に柿色の股引は外にはない。よべの嵐に吹き寄せられた板
片木片を拾い集めているのである。自分は行くともなく其方へ歩み寄った。いつもの通り....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
老ずの坂とも呼ぶのが何となく嬉しかった。名に三本木の駅路と聴いては連理の樹の今は
片木なるを怨みもした。 右は妙高の高嶺、左は関川の流れを越して斑尾の連山。この....
「鯛と赤蛸」より 著者:佐藤垢石
がないけれど、カズラ網で捕った鯛は、尾の先がささらのように割れている。鯛は、網の
片木縄に追われて逃げるとき尾端を岩根にすり当てるから、こう割れてしまうのである。....