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「版下〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

版下の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
《ひっこうかき》でございます」 森「なんだとシッポコかきだとえ」 文「なアに版下《はんした》を書くんだ、お父さんの御尊名は何と仰しゃいますえ」 娘「はい小....
山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
メ細やかに浮き出しているとは夢にも知らずに、山羊髯が「分捕潜水艇」の標題を附けた版下の寸法書を印刷部へまわしたものだろう。 近頃大評判の独逸潜水艇の写真を、不....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
後に、彼の自然からの忠実な、綿密な写生|帖がどれだけ多く存在したか、浮世絵画家の版下絵にどれだけの紙が貼り重ねられて一本の線、一人の顔が描き改められているかを知....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ノ都ハ無意味ニ廃頽《はいたい》ニ帰スベキデハナイ、石巻恢復ノ策三ツアル」 と、版下でも書くようにかっきりと書いて、その下に「平五郎」と銘を打ってあるのは、つま....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
だって?」 「出来上ればみんなを悦《よろこ》ばせるのだが――」 おじいさんは、版下を書くように、細かく綺麗《きれい》な字を帳面一ぱいに書きつけたのを出した。分....
おせん」より 著者:邦枝完二
こんこんちきだ」 誰にいうともない独言ながら、吉原への供まで見事にはねられた、版下彫の松五|郎は、止度なく腹の底が沸えくり返っているのであろう。やがて二三|丁....
歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
かみにした手拭で、やたらに顔の汗を擦っていた。 歌麿は「青楼十二|時」この方、版下を彫らせては今古の名人とゆるしていた竹河岸の毛彫安が、森治から出した「蚊帳の....