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版屋
「版屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
版屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「HUMAN LOST」より 著者:太宰治
牛耳《ぎゅうじ》られて易々諾々《いいだくだく》のふうがあった、プルウストのかの出
版屋への三拝九拝の手紙、これをこそ、きみ、リアルというか。」用心のニヤニヤ笑いつ....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
い。それからまたそれならばといって、あなたがたがみな文学者になったらば、たぶん活
版屋では喜ぶかもしれませぬけれども、社会では喜ばない。文学者の世の中にふえるとい....
「もの思う葦」より 著者:太宰治
、一度掴んだ鬼の首を離そうともせず、ゲエテはどうも梅毒らしい、プルウストだって出
版屋には三拝九拝だったじゃないか、孤蝶と一葉とはどれくらいの仲だったのかしら。そ....
「黒白ストーリー」より 著者:杉山萠円
で綺麗に払った。ブラシを尻のポケットに仕舞って揚々と往来へ出た。 次に向うの活
版屋に這入って名刺を注文して前金を払った。その次には安洋食店に這入って酒を飲みな....
「出家物語」より 著者:坂口安吾
吉は考えた。 どこの女房だって、女房と亭主は、みんな、こんなものじゃないか。活
版屋の吉でも、スシ屋の寅でも、トビのドン八のところでも、奴ら、遊びに行くと、いつ....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
ね、特配があつたのよ」 「それは凄い。御主人やお子さんは?」 「私はねえ、以前活
版屋の女房だつたけど、離婚して、今はひとりなんですよ」 「なるほど、活
版屋の女房....
「百万人の文学」より 著者:坂口安吾
また、歴史的にも、そうであったかどうか知らないが、俗説通りに勘定すると、ほかの出
版屋の分もあるだろうから、百何年間に一千万人以上の人が一本ずつ買ったと見ていい。....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
」 とおどろく。どうも、その顔が思いだせない。彼は私の田舎の中学校の同級生で出
版屋の番頭をやってる「ザト」という人物のことをきいた。私と彼の共通の友人がザトら....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
、とても原稿かせぎは及びもつくまい、世間も相手にすまい、十円の金を貸してくれる出
版屋もあるまい、恐らく食うに困っているのだろうと、三百円の為替を送って来てくれた....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
五百部ずつ版を重ねたのだ。 「――なぜ、こんな本が売れるのでしょう?」 と、出
版屋も不思議がったくらいだが、不思議でもなんでもない。お前が買うから売れたのだ。....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
しくなりますよ。だれか代作が頼みたい位だ。然し十七、八日までにはあげます。君と活
版屋に口をあけさしては済まない。(三八、一二、一一) 夏目金之助 高浜....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
たので、二階へ蓋をしたように見えました。 「流行るんだなあ。」 編輯、受附、出
版屋、相ともに持込むばかりで、催促どころか、めったに訪問などされた事のない、兄弟....
「遁走」より 著者:葛西善蔵
して祝意を表そうではないかという話からできたものなのだ。それがいつか彼の口から出
版屋の方へ伝わり、出
版屋の方でも賛成ということで、葉書の印刷とか会場とかいうよう....
「三百年後」より 著者:小倉金之助
同じような根性の人間が、また生れないとは限らないのである。 そこで今の内に、出
版屋さんに告げておきたい。―― もし皆さんが、三百年の後に、昭和時代の学問は皆....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
る。 ある日『小僧をひとり世話してほしいんだが……』と翁町二丁目の大島という活
版屋の主人が店を訪れた。店番をしていた私は『へい、ちょうどよい男がおりますから、....