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牛の骨
「牛の骨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
牛の骨の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
四本足めがけてなげつけた。 そこで一本足をとりかァえした。 (注)一本足は
牛の骨、二本足は人間、三本足は腰かけ、四本足は犬。 一番目のお床 一番さきにね....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
。 肉屋の若い者はガラガラと箱車を庭の内へ引き込んだ。箱にはアンペラを敷いて、
牛の骨を投入れた。 「十貫六百――八貫二百――」 なぞと読み上げる声が屠場の奥....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
けてあった。こんな長閑《のどか》な住居にいる人達が、どうして私の事を、馬の骨だの
牛の骨だのなんかと言うのだろうか、沈黙《だま》って砂埃《すなぼこり》のしている縁....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
の断髪令嬢は二三時間前まで、全く見ず識らずの赤の他人だったのだ。ドコの馬の骨だか
牛の骨だか、訳のわからない同士だったのだ。人間、返す返すも行きがかりぐらい恐ろし....
「バルザックの寝巻姿」より 著者:吉行エイスケ
腕がだんだん冷たくなるような気がしながら、眼前を尖光のように流れる闘牛士の槍先が
牛の骨に数本の尖創を作って、巨大な口から粘った血液がどろどろと流れるのを、瞬きも....
「マクシム・ゴーリキイの人及び芸術」より 著者:宮本百合子
銭を稼ぎはじめた。」 休日ごとにゴーリキイは袋をもって家々の中庭の通りを歩き、
牛の骨、ぼろ、古釘などをひろった。またオカ河の材木置場から薄板を盗むことも(たま....
「栄蔵の死」より 著者:宮本百合子
た一冊《いっさつ》の雑誌である。 幾度も幾度も繰り返して、まるで、饑えた犬が、
牛の骨をもらいでもした様にして見るので、銀地へ胡粉で小綺麗な兎を描き、昔の絵にあ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
。このほか数十点、黒い色と白い色がぬたくッてあるだけ、製図の線がひいてあるだけ、
牛の骨があったり、火星人らしきものがいたり、ミイラのようなのがゴチャゴチャいたり....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
父香具師の弁三だ、あくまでも居ねえで通して見せる! 汝は何だ、え汝は? 馬の骨か
牛の骨か、どこの者とも素性の知れねえ、痩せ浪人の身分をもって『刃ノ郷』の俺らの仲....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
、このあいだ、神田とかで会ったというじゃないか」
「だから、それがどこの馬の骨が
牛の骨と、すっかりこんぐらがっているんだってのに。あのおしんてえ女も、どうかして....
「一老人」より 著者:犬田卯
ものがいった。 「うむ、酔っ払ってそんなこと言っていたことがあったっけな、どこの
牛の骨だか分らねえような他人に、この屋敷手つけられるなんて、自分の手足伐られるよ....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
た雑物を、自分の寝台の上に洗い浚い広げて、一つ一つ並べ初める。パンの破片、紙屑、
牛の骨など、そうして寒に顫えながら、猶太語で、早言に歌うように喋り出す、大方開店....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
じの者だからしかたがねえ」 「しかたがねえという法があるものか。どこの馬の骨だか
牛の骨だか分らぬ者に、なんで旦那が逢うものか、はるばる行ってみるだけ無駄骨だ」 ....