牛太郎[語句情報] » 牛太郎

「牛太郎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

牛太郎の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黄村先生言行録」より 著者:太宰治
して、貴婦人はこれを憎み、醜男は喝采《かっさい》し、宗教家は狼狽《ろうばい》し、牛太郎は肯定し、捨てて置かれぬ一大社会問題にさえなりかけて来ましたので、当時の学....
世相」より 著者:織田作之助
り女が芸者になれば自分も男衆として検番に勤め、女が娼妓になれば自分もその廓の中の牛太郎になり、女が料理屋の仲居になれば、自分も板場人になり、女が私娼になれば町角....
斜陽」より 著者:太宰治
とは言わぬ。民主々義は、個人の尊厳を主張する。同じものだ、などとは言わぬ。ただ、牛太郎だけがそれを言う。「へへ、いくら気取ったって、同じ人間じゃねえか」 なぜ....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
いれ》屋の高い広告燈が、難破船の信号みたように風にゆれていた。 「お望みは……」牛太郎《ぎゅうたろう》のような番頭にきかれて、まず私はかたずを呑んで、商品のよう....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
の奴が、ちっとも顔負けのしねえ男なので、とうとう二人で、吉原のチョンチョン格子の牛太郎《ぎゅうたろう》にまでなったこともあるんだ。ところが、何しろ二人とも、野放....
超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
イラッシャイをやっていた豚みたいな男だ。感化院を出がけに兄貴分から注意されて来た牛太郎という女郎屋の改札|掛はコイツらしい。聞いた通りに派手なダンダラの角帯を締....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
うそく》でよ、銭勘定したり、横浜までゆくのに、旅費がなくって、宿場《しゅくば》の牛太郎《ぎゅうたろう》までしやがったことわすれてやがる。」 それは横浜に居つい....
放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
屋の高い広告灯が、難破船の信号みたように、ハタハタしていた。 「お望みは……。」牛太郎のような番頭に、まず私はかたずを呑んで、商品のような求人のビラを見上げた。....
ヒウザン会とパンの会」より 著者:高村光太郎
見わけが丸でつかない。いささか幻滅の悲哀を感じながら、已むを得ず昨夜のスケッチを牛太郎に見せると、まあ、若太夫さんでしょう、ということになった。 いわばそれが....