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「牛皮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

牛皮の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三四郎」より 著者:夏目漱石
書物がある。手ずれ、指の垢《あか》で、黒くなっている。金文字で光っている。羊皮、牛皮、二百年前の紙、それからすべての上に積もった塵《ちり》がある。この塵は二、三....
」より 著者:島崎藤村
ころには、姉夫婦を待受ける人達が立っていた。やがて向の城跡の方に白い煙が起った。牛皮の大靴を穿いた駅夫は彼方此方と馳け歩いた。 種々な旅客を乗せた列車が三吉達....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《たすき》を綾《あや》どり茶宇《ちゃう》の袴、三尺一寸の赤樫《あかがし》の木刀に牛皮の鍔《つば》打ったるを携えて、雪のような白足袋に山気《さんき》を含んだ軟らか....
十二支考」より 著者:南方熊楠
を説いた時に言い忘れたからここに述べるは、ビルマのカレン人の伝説に、昔神あり、水牛皮に宗旨と法律を書き付けてこの民を利せんとし一人に授く、その人これを小木上に留....
日記」より 著者:宮本百合子
、レーアブックスの処で、踏台にあがり楽しそうに漁って居る。片隅に腰をかけ、古びた牛皮の古書や、十七世紀時分の大型な、真心の籠った本の姿を見て居ると、 私は書庫....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
さんか、それでなければおばさんだったでしょう。軽焼種というのを売るのです。それは牛皮のようなものですが、焼けば大きく脹れるといいます。けれどもいつもそのままで食....
挿話」より 著者:徳田秋声
し廻り道をして、墓参をしてから、ここへやってきた。そして大きな褄楊枝で草色をした牛皮を食べていると、お湯の加減がいいというので、湯殿へ入っていった。すると親類の....
三国志」より 著者:吉川英治
し、確と、仲達に渡してこい」 一日、孔明は、一使を選んで、自筆の書簡と、美しき牛皮の匣とを託した。 使者は、輿に乗って、魏陣へ臨んだ。輿に乗って通る者は射ず....