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牛飯
「牛飯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
牛飯の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
みたいに遠い事に思える。表通りの暮しは、裏通りの生活とはまるきり違うのだ。十銭の
牛飯も食えないなんて……。
(三月×日)
ハイネとはどんな西洋人か知らない。....
「一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
を食うのかと思ったら、一膳飯屋へ行くのか。 B 上は精養軒の洋食から下は一膳飯、
牛飯、大道の焼鳥に至るさ。飯屋にだってうまい物は有るぜ。先刻来る時はとろろ飯を食....
「三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
厘から一銭六厘になった頃で大概三つぐらいは食った。 また、夜おそくなると書生と
牛飯というのを食いに行き行きした。一|碗一銭五厘ぐらいで赤い唐辛子粉などをかけて....
「動物園の一夜」より 著者:平林初之輔
ゆくより外はない。私には自殺をする勇気もないからだ。 私は、最後の十銭の白銅を
牛飯にかえて五六時間地上の生活をのばす代わりに、ついふらふらと気紛《きまぐ》れで....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
眠りをしている。砂利《じゃり》や瓦や川土《かわつち》を積み上げた物蔭にはきまって
牛飯《ぎゅうめし》やすいとんの露店が出ている。時には氷屋も荷を卸《おろ》している....