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牡
「牡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
牡の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
蹲※《そんり》の文鎮《ぶんちん》、蟇《ひき》の形をした銅の水差し、獅子《しし》と
牡丹《ぼたん》とを浮かせた青磁《せいじ》の硯屏《けんびょう》、それから蘭《らん》....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ながら、この築地《つきじ》居留地の図は、独り銅版画として興味があるばかりでなく、
牡丹《ぼたん》に唐獅子《からじし》の絵を描いた相乗《あいのり》の人力車《じんりき....
「河童」より 著者:芥川竜之介
の往《ゆ》く先へ立ちふさがりました。しかもそれは角《つの》の太い、目を血走らせた
牡牛《おうし》なのです。河童はこの
牡牛を見ると、何か悲鳴をあげながら、ひときわ高....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
《せきばんず》りの乃木《のぎ》大将の掛物がかかっていて、その前に造花《ぞうか》の
牡丹《ぼたん》が生けてあると云う体裁だがね。夕方から雨がふったのと、人数《にんず....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
大丈夫。大丈夫だとも。――ねえ、お蓮さん。この膃肭獣《おっとせい》と云うやつは、
牡《おす》が一匹いる所には、牝《めす》が百匹もくっついている。まあ人間にすると、....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
ひと》り下《くだ》って来た。その時の彼の心の中《うち》には、さっき射損じた一頭の
牡鹿《おじか》が、まだ折々は未練がましく、鮮《あざや》かな姿を浮べていた。ところ....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
秋山を見に出かけて行きました。
今でもはっきり覚えていますが、それは王氏の庭の
牡丹《ぼたん》が、玉欄《ぎょくらん》の外《そと》に咲き誇った、風のない初夏の午過....
「或る女」より 著者:有島武郎
冷静な底気味わるい態度で夫婦の別居を主張した。そして日ごろの柔和に似ず、傷ついた
牡牛《おうし》のように元どおりの生活を回復しようとひしめく良人《おっと》や、中に....
「或る女」より 著者:有島武郎
前には、庭のすみにあった椎《しい》の木が移してあったりした。玄関前の両側の花壇の
牡丹《ぼたん》には、藁《わら》で器用に霜がこいさえしつらえてあった。
こんなさ....
「星座」より 著者:有島武郎
んだな」
ガンベがそういった。そうして一同が高く笑い崩れるにしたがって、片方の
牡蠣《かき》のように盲《めし》いた眼までを輝かして顔だけでめちゃめちゃに笑った。....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
記念する寺の鐘が一時に鳴り出した。快活な同じ鐘の音は、麓の町からも聞こえて来た、
牡鶏が村から村に時鳴を啼き交すように。 今日こそは出家して基督に嫁ぐべき日だ。....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
は若い好奇心と敵愾心とを極端に煽り立てて、私は勇士を乘せて戦場に駆け出そうとする
牡馬の様に、暗闇の中で眼を輝かした。 とうとう仕事は終った。其の日は三時半で一....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
れならば、と見立ててくれたほどのことがございまして、それはそれは優さしい、美事な
牡馬でございました。背材はそう高くはございませぬが、総体の地色は白で、それに所々....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
めました。蘭陵の酒を買わせるやら、桂州の竜眼肉をとりよせるやら、日に四度色の変る
牡丹を庭に植えさせるやら、白孔雀を何羽も放し飼いにするやら、玉を集めるやら、錦を....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
わしているばかりでした。 その日の夕方、日の陰る頃を見計って朝太郎の吉松殿は、
牡丹に丸の定紋のついた、立派な駕籠に乗せられて、城下の方へつれて行かれました。そ....