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「牢屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

牢屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
座に彼を浦上村の代官所へ引渡した。 彼は捕手《とりて》の役人に囲まれて、長崎の牢屋《ろうや》へ送られた時も、さらに悪びれる気色《けしき》を示さなかった。いや、....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
れは本当か』と聞いた。その通りだと答えたので、ファラオは、その実験をさせるために牢屋から一人の囚人を連れてくるように命じた。すると、この宮廷占星官は、こういう実....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
的も、実はやはり、そこにあるらしいのだ。 ――一九二三年四月三十日、パリにて――牢屋の歌 一 パリに すきなこと二つあり 女の世話のないのと 牢屋の酒とたばこ....
獄中記」より 著者:大杉栄
とのを勤めた。次が治安警察法違犯。 たぶん鍛冶橋のだろうと思うが、古いいわゆる牢屋が打ち壊されて、石と煉瓦との新しい監獄がここにできた時、その古い牢屋の古木で....
続獄中記」より 著者:大杉栄
いるか牢にはいるかだ。 しかし、久米の仙人も雲から足を踏みはずしたように、この牢屋の仙人も時々凡夫に帰る。 ほかでそんな機会はなかったが、東京監獄での第一の....
少年探偵長」より 著者:海野十三
るく照明された、せまい一室だったが、入口は扉のかわりに、鉄の格子がはまっていた。牢屋だった。ベッドは部屋の隅にとりつけてあって、腰かけの用もしていた。 「ぼくを....
人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
でも、僕のことをたいへんかばってくれましたよ。あのとき僕は、もうすこしで船の中の牢屋にいれられるところだったんです。そのとき大木老人がきてくれて、僕が無罪だとい....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
牢上りらしい顔色をして、大分痩せて帰ってきました。でもやはり元気よく珍らしかった牢屋の生活をしきりにみんなに聞かせるのでした。その前に私はすでに三人ばかりの出獄....
獄中消息」より 著者:大杉栄
は、幼弟幼妹等に対して十分の慰めと励みとを与えることだ。父は死ぬ。頼みとする僕は牢屋にいる。みんなはほとんど絶望の淵にいるに違いない。君以下の弟妹等の今後の方針....
元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:井原西鶴
」と云いあって居た。そしてどうもしようがないので小吟のみつかるまではとその親達を牢屋に入れてつらい目に合わせて居た。けれ共どうしても目つからないと云うので霜月の....
革命の研究」より 著者:大杉栄
陥る恐れで戦慄させる。彼等はその犠牲者を街の中に引きずり廻すようなことをしない。牢屋の中で絞め殺してしまう。ロシアのアレクサンドル三世は、王位につくとすぐ、五人....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
たといわれている。わたくしが子供のころ、三宅島の伊ヶ谷にはこれらの流罪人を入れた牢屋がまだ残っていた。三宅島の流罪人名士をあげると竹内式部、山県大弐の勤王学者、....
三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
の子供じゃあんめいよ。そんだとも、うっかり手をつけられねいぞ。かかり合いになって牢屋さでも、ぶっこまれたら大変だ。触らぬ神に祟なしって言うわで。」 と附足して言....
赤兵の歌」より 著者:江森盛弥
ちだった俺、 失業と餓死の脅怖におびえた眼で、 入口の守衛の顔をオズオズ見ながら牢屋のような鉄の格子の窓の中で、 働いて居た俺、ボロボロの青服の俺、 投捨てられ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
たものの中に入れられる時は全く監禁せられる。しかし四元の世界に住むものには我々の牢屋のようなものでは如何ともなし得ない」等という語を非常に面白く聴いたものである....