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「牢死〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

牢死の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に思われるのですが、本人はどうしても知らないと云い張っていました。これも吟味中に牢死という始末で、何もかもうやむや……。こんな事件もめずらしいのです」 云い終....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
《おお》せられないと覚悟したのでしょう。自分で尋常に名乗って出ましたが、吟味中に牢死しました」 「お信は清吉の女房の里に隠れていたんですか」 「お信は岸へ泳ぎ着....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
残っていましたが、いずれも召し捕って入牢《じゅろう》申し付けられ、その中で二人は牢死、二人は遠島になりました。時光寺の納所《なっしょ》の善了も本山派に内通してい....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
郎が正直に白状したので、六蔵ももう恐れ入るよりほかはなかった。 お糸は吟味中に牢死した。六蔵は入墨の前科者だけに罪が重く、悪人と共謀して主人の娘を牢獄同様のと....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いましたが、右の事情が判って無事に済みました。川春の宇三郎は死罪、富蔵は吟味中に牢死、出前持ちふたりは追放だとおぼえています。宇三郎の白状で、鯉を食った者はみん....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
にも申す通り、どっちも疵の経過が悪く、吟味が済まないのに、二人ともに大熱を発して牢死してしまいましたので、その死骸は塩詰めにして日本橋に三日晒しの上、千住で磔刑に行なわれました」....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、そのあくる年の正月にやっぱり酒の上で喧嘩をして、相手に傷を付けたので、吟味中に牢死しました。これも何かの因縁かも知れません」....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
味相済まずというので、二年も三年も牢内につながれていましたが、そのうちにとうとう牢死しました。大和屋も気の毒でしたが、おはまもまったく可哀そうでしたよ」 ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
尾張家かへ納めた品々に、何か不正のことがあったと云うのである。その吟味中に勇蔵は牢死した。しかも世間の噂では、主人の罪を番頭がいっさい引き受けて、主人はなんにも....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
奉行所でもその処分に苦しんで、その七月まで落着延引しているうちに、賊は七月八日に牢死した。伝えるところによると、奉行所では遠島と内定していたそうである。本来なら....
柳営秘録かつえ蔵」より 著者:国枝史郎
う」 「知っている段じゃアございません。だが紙鳶堂先生なら、安永八年五十七歳で、牢死されたはずでございますが?」 「うん、表て向きはそうなっている。が、俺は生き....
村井長庵記名の傘」より 著者:国枝史郎
あったという所から、浪人藤掛道十郎が下手人として認められ、牢問い拷問の劇しさに、牢死したのはその後の事で、それについても物語があり、不思議な花魁泥棒が、十兵衛の....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
宿を営んでいたが、金の有る旅客を毒殺したとの疑いで高田城下へ引立てられ、入獄中に牢死した。母はそれを悲しんで、病を起して悶え死に死んだ。 兄の鉄之助というのが....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
賂を貪ったりするような事をしなかった。 それゆえにテーモ・リンボチェが下獄され牢死するような不幸に遇っても、この人ばかりはその禍いを免れて自分の寺に住んで居ら....
深夜の客」より 著者:大倉燁子
も惨しいものであった、彼女は胸が痛くなるような気持ちがした。――実父は母を殺して牢死し、いままた養父は非業の最後をとげている、稀れにみる美貌の孤児の背景はあたか....