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牧民
「牧民〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
牧民の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「寒山拾得」より 著者:森鴎外
う老幼は、皆|輿を避けてひざまずく。輿の中では閭がひどくいい心持ちになっている。
牧民の職にいて賢者を礼するというのが、手柄のように思われて、閭に満足を与えるので....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
るには、季節に応じて変ってゆく牧場を絶えず新たに求める必要があるので、こういう遊
牧民の居所は彼らの家畜によって定まることになっていった。決してその逆ではなかった....
「李陵」より 著者:中島敦
う》右賢王|左谷蠡王《さろくりおう》右谷蠡王以下の諸王侯の領地に分けられており、
牧民の移住はおのおのその境界の中に限られているのである。城郭もなければ田畑もない....
「若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
まず。僧侶ら三人城中へ逃げ込もうとすると、同じく城内から城下の避難民多勢、農夫、
牧民、老若男女、雪崩を打って逃げ出て来る。赤子を抱いた女、孫の手を引く老人など。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、百姓一揆《ひゃくしょういっき》というものが澎湃《ほうはい》たる一大勢力となり、
牧民者がほとんど手のつけようがなく、しかも表面は相当の刑罰を以て臨むにかかわらず....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
民どもは、駒井が前《さき》の甲府勤番支配であって、ともかくも一国一城を預かって、
牧民の職をつとめた経歴のある英才と知る由もない。このことばには荘重《そうちょう》....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
史の物語がくりひろげられているわけです。ノガイと云えばトルストイの時代にはその遊
牧民の天幕小舎しか考えられなかったのよ。それ以上のロマンティシズムはあり得なかっ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
。明白に恐怖という字がつかえます。ですから、家のこと=住むところの問題は、全く遊
牧民的条件で決しなくてはならなくて、決して、近代的の交通問題によりません。面白い....
「雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ヨーロッパ洲の極北、スカンジナビア半島の北東部、四〇万平方キロ一帯の寒い土地。遊
牧民のラップ人がすむ。 すると、となかいがひきとって、 「そこには年中、氷や雪....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
かったことは、ヨオロッパや世界のあらゆる文明国が十分に説明している。スキチアの遊
牧民を駆って、餌を尋ねる多数の餓狼の如くに、その生れ故郷を捨てさせたものは、欠乏....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
十八度まで下るので空寂たる無住の凍原となり、六、七、八の三カ月、ところどころに遊
牧民の天幕が見られるだけである。本部は西北原の南にひろがるほぼ日本ぐらいの面積の....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
のことを民の父母と言い、人民のことを臣子または赤子《せきし》と言い、政府の仕事を
牧民の職と唱えて、支那には地方官のことを何州の牧と名づけたることあり。この牧の字....
「髪あかきダフウト」より 著者:マクラウドフィオナ
はアルモリカ人と同種族であるキムリイ人の地に行ってその人たちを助けてサクソンの遊
牧民を討ち、血の潮が流れひくまで戦った。つぎに彼は遠い北国に行った、北のゲエルど....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
雪峰の山北を横ぎってトルボへ出てから道のない山の間を三日路ばかり辿って行くと、遊
牧民の来て居る西北原に出られる道筋があるという。仮し遊
牧民が来て居らいでも其原か....
「建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
あったからである。けれども、四世紀に入るとまもなく、アジヤ大陸の東北部における遊
牧民族の活動によってその地方のシナ人の政治的勢力が覆えされ、半島におけるそれもま....