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牧羊
「牧羊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
牧羊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ある崖上の感情」より 著者:梶井基次郎
のおもてへ、淫《みだ》らな戯れをしている人の姿や、牝羊《めひつじ》と交合している
牧羊神を彫りつけたりした希臘《ギリシャ》人の風習を。――そして思った。 「彼らは....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
わ》ればすなわち怡悦《いえつ》す〉、同書一に明感という尼、虜賊に獲られ辱を受けず
牧羊に使われ、苦役十年、一比丘に遇《お》うて五戒を授かり、昼夜観音経を念ずると斑....
「文字禍」より 著者:中島敦
ルの書に文字として載《の》せられなかったからじゃ。大マルズック星(木星)が天界の
牧羊者(オリオン)の境を犯せば神々の怒《いかり》が降《くだ》るのも、月輪の上部に....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
て納棺して、葬式が始まった。調子はずれの讃美歌があって、牧師の祈祷説教があった。
牧羊者が羊の群を導いて川を渡るに、先ず小羊を抱いて渡ると親羊が跟いて渡ると云う例....
「李陵」より 著者:中島敦
戮《りく》せられてふたたび漢に戻る気持を失ってからは、いっそうこの「漢節を持した
牧羊者」との面接を避けたかった。 狐鹿姑《ころくこ》単于《ぜんう》が父の後《あ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
が伏蔵を護り時々地上へ曝《さら》して、財宝に錆《さび》や黴《かび》の付くを防ぐ。
牧羊人かつて蛇が莫大の金を巻けるを見、予《かね》て心得いた通り牛乳一桶をその辺に....
「ステッキ」より 著者:寺田寅彦
羊飼いは子供でも長い杖を持っているが、あれはなんの用にたつものか自分は知らない。
牧羊者の祖先が山地の住民であったためか、それとも羊を追い回しおおかみでも追い払う....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
かなかった。 「あすこにあるのは?」 この逞しい老人は古い書棚をふり返り、何か
牧羊神らしい表情を示した。 「ドストエフスキイ全集です。『罪と罰』はお読みですか....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
古い広い部屋に住んでいた。それは街路と庭とを両方に控え、ゴブランやボーヴェー製の
牧羊の絵のついてる大きな布で天井までもすっかり張られていた。天井や鏡板《かがみい....
「イワンの馬鹿」より 著者:菊池寛
いていました。そして、 「いいとも、いいとも。そりゃ、みんなで養ってやるがいい。
牧羊者のように一軒一軒かわり番こに養ってやるがいい。」 これより外に仕方があり....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
役割は走ることではありませんな。喧嘩の負け犬は逃げ足の必要があるが、猟犬、番犬、
牧羊犬、警察犬、盲導犬、愛玩犬のどの素質の基本にも特に速く走るということが重大な....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
を多くもつものだという、もう一つの公理に基づいているのである。有名なレスタシアの
牧羊においては、小さな頭と小さな脚の羊を得るのが目的である。かかる飼育公理に則っ....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
一匹いれば猛牛二頭を倒すと、昔からいわれているのだそうでした。元々はコリー同様、
牧羊犬なのだそうですが、今ではもっぱら番犬として珍重されて……しかし、原産地地方....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
方マイル、人口二千五十人なれば、一方マイルにつき半人に満たざる割合なり。しかして
牧羊の数は七十万頭ありという。全島山岳なく、また樹木なく、ただ牧草の丘上に茂るを....
「黒い旗物語」より 著者:小川未明
てゆきました。 爺は破れた帽子をかぶっていました。そして西洋の絵にある年とった
牧羊者のように、白いあごひげがのびていました。子供は、やっと十か十一になったくら....