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物の本
「物の本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
物の本の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「橡の花」より 著者:梶井基次郎
。 女の髪も段々|堪《たま》らないのが多くなりました。――あなたにお貸しした化
物の本のなかに、こんな絵があったのを御存じですか。それは女のお化けです。顔はあた....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
有する本能の方向に有機物は生じた。有機物の有する本能の方向に諸生物は生じた。諸生
物の本能の有する方向に人間は生じた。人間の有する本能の方向に本能そのものは動いて....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
その一例としてはルクレチウス(Lucrez 紀元前九九―五五年)の驚嘆すべき詩『
物の本性』(De Rerum Natura)がある。彼はこの書中にエピキュリアン....
「隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
せて、家の人たちが働いてるように見える。省作はもうただただ愉快である。 東京の
物の本など書く人たちは、田園生活とかなんとかいうて、田舎はただのんきで人々すこぶ....
「真田幸村」より 著者:菊池寛
えたる人なれば、討滅さるべき人に非ず、徳川方に味方するに如かずと云う。 茲で、
物の本に依ると、信幸、幸村の二人が激論した。佐々木味津三君の大衆小説に、その激論....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
子が、からかい半分に猫が煙草を吸っている絵はがきを送って来た。僕はすぐに「あれは
物の本で見る煙草というものらしいが、さては人間の食物ではなくして猫の食物か」とい....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
て、蹲み込んだ児等の胸へ持上って、蟻が四五疋、うようよと這った。……が、なぜか、
物の本の古びた表面へ、――来れや、来れ……と仮名でかきちらす形がある。 見つつ....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
から猫の絵はがきを戴いた。何だか棒っ切の先から煙の出てるのを持っているが、あれが
物の本で見る煙草とかいうものなのだろう。今までは人間の食物だと聞いて居たが、では....
「白銅貨の効用」より 著者:海野十三
|押出機であり、煙草キャラメル押出機でもある。 結言 更に一般の場合、物その
物の本来の使途以外に、此の白銅貨の如く科学的性能を様々に生かして用いられるものは....
「ばけものばなし」より 著者:岸田劉生
持っているかどっちかの人であって、そういう人が山道とか、畑道とかを通る。かねがね
物の本でみたり人に聞いたりした狐に化かされた人の話やその痴態やらを思い出す。あの....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
ういう見識から儲けが生まれてこなければ、大きな儲けは生まれはしない。 沢本 俗
物の本音を出したな。 花田 俺がそんなことでもして大きな儲けをしたら俗物とでも....
「ある恋の話」より 著者:菊池寛
とか、両国の広小路に出た奇抜な見世物の話だとか、町人の家庭の年中行事だとか、色々
物の本などでは、とても見付かりそうもない精細な話が、可なりハキハキした口調で、祖....
「妖怪学」より 著者:井上円了
さしく人知以内にあるものなり。かつ超理的とは、わが感覚上接見することあたわざる事
物の本体に名づくるものにして、その体もとより直接の経験によりて知るべからざるも、....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
。ヤソ教に立つるところの神これなり。普性神は、特殊の性質、作用、意想を有せざる万
物の本体実質をいう。仏教の真如法性というがごとし。今、ユニテリアン宗の説くところ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
。 さて今度は「慧」の方です。これがなかなか難しい心の能力です。一口に言うと、
物の本性を見破る心の働きです。何か譬え話で説明致しましょう。 猿にらっきょの中....