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物件
「物件〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
物件の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
そのうちにはまたなんとか都合もできよう。……これは今死ぬのは。……」 この証拠
物件を獲《え》たるがために、渠はその死を思い遏《とどま》りて、いちはやく警察署に....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
盛んに燃焼している部分を完全に消し留めることによって、これから先燃焼するであろう
物件を助け出し、それによってゼムリヤ号の搭載荷物とか遺留物品を点検して何かの新し....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
倒したときに懐中電灯をどこかそこらに落したことを思い出した。 「うん、大変な証拠
物件を残してゆくところだった」 僕は腋の下から冷い汗がジックリと滲みだすのをハ....
「蠅男」より 著者:海野十三
たちがソロソロ元のように近づいたころには、もう疑いもなく、煙道の中から落ちてきた
物件が何物であるかが明瞭になった。 半焼けの屍体! それはずいぶん奇妙な恰好....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
支度する。そのうちに関東地方に警戒警報が出た。皆を起こして支度をさせる。また重要
物件を防空壕へ入れる。水をあちこちへ置き、水道へゴム管をつなぐ。そのうちに空襲警....
「三狂人」より 著者:大阪圭吉
』は、赤沢脳病院から永久に姿を消す……それから、一方赤沢未亡人は、病院を整理して
物件を金に代え……そうだ、きっとあの院長には、莫大な生命保険もついてますよ……そ....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
や、もともと女将が証人に立ったと云うのも、ご承知のように、なにもシッカリした証拠
物件があるわけじゃアなく、どれもこれも、被告を見たとか見なかったとかッて云うよう....
「金属人間」より 著者:海野十三
をねん入りに捜査《そうさ》してくれたまえ。兇器《きょうき》、指紋《しもん》、証拠
物件《しょうこぶっけん》、死者の特別の事情に関する
物件など、よくさがしてくれたま....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
の後は酒を呑み、料理を摘むのに何時間も費したかもしれないからね」 「すると、中毒
物件は飲食物の中に入っているとお考えなんですか、それとも他のものの中に……」 「....
「什器破壊業事件」より 著者:海野十三
のは、この意味だったか) ――というのは、外でもない。たしかに、或る一つの重要
物件が、あの陽明門の額から取出されたのだ。そしてこの居間の、他のいずれかの場所に....
「時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
一先ズ完成ヲミタル「長期性時限爆弾」ニ関スルモノニシテ、左記ニ列挙シアル十二個ノ
物件ハ、イズレモ来ル十二月二十六日ヲ以テ、満十五年ノ時限満期ニ達スル爆弾ヲ装填シ....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
に今抱いているある推定についても、口を開かせはしなかった。道夫が、現場から拾った
物件について、係官へ報告しなかったことは、彼が義務をおこたったことには違いなかっ....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
でないとわかりません」 「そうか、とにかくこれはこっちへ預っておこう。大した証拠
物件ではないが、また何かの参考になるかもしれん」 そういって室戸博士は、それを....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
等はすでに地上の住人でない。かるが故に、人間界の法廷に於て重きを為すような、証拠
物件を提示し難き場合もある。われ等は、只吾等の力に及ぶ証明を以て、汝等の考慮に供....
「石塀幽霊」より 著者:大阪圭吉
を先頭にして物々しい警察官の一隊が到着した。蜂須賀巡査は、雄太郎君の提供した証拠
物件に添えて、下調べの顛末を誇らしげに報告した。そして間もなく証人の再度の訊問が....