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物問
「物問〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
物問の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「誰も知らぬ」より 著者:太宰治
したけれど、私は勝手口に立ったままぼんやり見送り、それからお部屋へ引返して、母の
物問いたげな顔にも気づかぬふりして、静かに坐り、縫いかけの袖《そで》を二針三針す....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
に言ってくれた。町人といっても、人形町《にんぎょうちょう》の三河屋という大きい金
物問屋で、そこのお内儀《かみ》さんがとかく病身のために橋場《はしば》の寮に出養生....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
地で、近在の江戸と云われた位でした。淀橋は長さ十間ほどの橋で、橋のそばに大きい穀
物問屋がありまして、主人は代々久兵衛と名乗っていたそうですが、その久兵衛の店に精....
「鰊漁場」より 著者:島木健作
そして今年も一月早々雪のなかを出かけて行った小樽の町の、その町じゅうで一番の海産
物問屋大山のことであった。ぎりぎりといつのまにか二進も三進もいかぬまでに自分を締....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
訪れて、峠の牛方と同じようなことは何も言わないで、今まで世話になった礼を述べ、荷
物問屋のことは他の新問屋へ依頼すると言って、お辞儀をしてさっさと帰って行った時は....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
を訪ねて門口からはいって来た客がある。多吉には川越時代からの旧いなじみにあたる青
物問屋の大将だ。多吉が俳諧友だちだ。こちらは一段落ついた半蔵の事件で、宿のものま....
「石ころ路」より 著者:田畑修一郎
して着くなりそのまま檜垣の家に厄介になっていたが、檜垣の家は伊豆七島|屈指の海産
物問屋で、父親がその方をやっていた。檜垣自身は専売局出張所の役人をやっていた。家....
「青玉の十字架」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
構えていたのだが、その必要はなかった。 店にいた痩せた、年増の女は、何とはなく
物問いたげなヴァランタンの立派な姿に見入っていたが、彼のうしろの入口にいる警部の....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
お金持の家の娘ばかりであった。 美和子の親友相原珠子の家も、日本橋の大きな海産
物問屋で、原宿の住居も新築のすばらしい邸宅である。 日本間にすれば、三、四十畳....
「地上」より 著者:島田清次郎
中へ出たのです。静子、己の十四のときだよ。己はそのとき同じ高岡の出身でその町で乾
物問屋をしている家に下宿していたが、その家は主人と三十四、五の主婦さんだけで子が....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
て、人工心臓の問題は、単に疾病の悩みから人間を救うばかりでなく、場合によれば、食
物問題の悩みからも人間を救い、凡ての人間は所謂、仙人と同じく、霞を喰べて生きて行....
「審判」より 著者:カフカフランツ
が写真を実際手に取ったのです。そうです、審理委員会がここで開かれました」と、女が
物問いたげな眼差で彼を見つめたので、彼は付け加えたのだった。 「あなたのためにで....
「挿話」より 著者:徳田秋声
りおひろと気の合った方ではなかった。おひろには森さんがあった。次ぎのお京には、青
物問屋の旦那があった。 「けれども、たまに行けばお互いに懐かしいが、大阪の家だっ....
「はつ恋」より 著者:神西清
が、漂い去りはしなかった。その唇は相変らず謎めいた微笑を浮べ、眼は少し横合いから
物問いたげに、考え深そうに、優しげにわたしを見まもっていた……あの別れた瞬間とそ....
「雷門以北」より 著者:久保田万太郎
々としたいいかたをいつかもつようになった。わたしのそこを去ったあと、それまでの際
物問屋、漬物屋、砂糖屋、その外一、二けんを買潰して出来たのがその銀行である。いま....