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物干し場
「物干し場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
物干し場の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「交尾」より 著者:梶井基次郎
。 人びとは寐《ね》静まっている。――私の立っているのは、半ば朽ちかけた、家の
物干し場だ。ここからは家の裏横手の露路を見通すことが出来る。近所は、港に舫《もや....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
た庭にはけいこ弓の矢場がずっと奥までつづいて、そのこちらに車井戸、井戸にとなって
物干し場、――ひょいと目を向けると、小春日のあたたかい日ざしを浴びてひらひらと舞....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
だ。 「火事はどこでございましょう。」 という亭主と一緒に、半蔵はその二階から
物干し場に登った。家々の屋根がそこから見渡される。付近に火の見のある家は、高い屋....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
仕事場を監督する場所である。正香は仕事場の方を縫助にさして見せた。入り口から裏の
物干し場へ通りぬけられるような土間をへだててその仕事場がある。そこはなかなか広い....
「映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
間を飛翔してどことも知らぬ街路の上に浮かび出るのである。 せんたく屋の場面では
物干し場の綱につるしたせんたく物のシャツやパジャマが女を相手に踊るという趣向があ....
「わが町」より 著者:織田作之助
ないのに置かれている人力車は、長屋人の佐渡島他吉の商売道具である。もちろんここは
物干し場にもなる。けれど、風が西向けば、もう干せない。日の丸湯の煙突は年中つまっ....