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「物打〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

物打の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
無くなって見えたが、鈴のような目は活々と、白い手首に瞳大きく、主税の顔を瞻って、物打語るに疲れなかった。 草深辺 六 県庁、警察署、師....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
と人間を脱け出でて自然の中にはいった形である。 夕靄の奥で人の騒ぐ声が聞こえ、物打つ音が聞こえる。里も若葉も総てがぼんやり色をぼかし、冷ややかな湖面は寂寞とし....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
まして、実に夏の来たるらし、衣をほしたりと、見ますまに/\のたまへる御歌也。夏は物打しめれば、万づの物ほすは常の事也。さては余りに事かろしと思ふ後世心より、附そ....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
に相成ってるカサネの厚い所を見て、又こう袖を当てまして暫くの間|鋩尖から横手|下物打から鎬、腰刃の辺を見ますると、腰刃みだれ深くいたして丁子乱れに成って居りまし....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
たらし》の石を発止《はっし》と打つと、竹刀の中革《なかがわ》と先革《さきがわ》の物打《ものうち》のあたりがポッキと折れる。 「やあ!」 「これは役に立たぬ、もう....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
った人の方へ飛ぶか、斬られた人の方へ飛ぶか……」 調子に乗ったピグミーは、刀の物打《ものうち》のところまで上って、身を以てからみついたから竜之助が、その刀を一....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
おれ、そんなことにかかわっちゃおられん。どーれ」 仏頂寺弥助は、ついに長い刀の物打《ものうち》の上あたりを半紙で掴《つか》んで、左の手で襟を押しひろげて、その....
寛永相合傘」より 著者:林不忘
―とこう思ったので、彼は瞳を凝らして三頭《みつがしら》から鋩子先《ぼうしさき》、物打ち、かさね、関《まち》と上下に見直してみたが、見れば見るほど、青江、それも為....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
振袖、雪の振袖 チラと見た わっと、拍手にくずれて引ッ込む。すぐ妓たちが、鳴物打って、唱歌する。 きのう見し人 今日はなし きょう見る人も あすはなし あす....