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物療
「物療〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
物療の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
とて対症的療法に過ぎない。東洋では鍼術を行うが、これはほとんど無効らしい。純粋薬
物療法として、枹木子、天雄、烏頭、附子、狼毒、石灰を用いるが、これは一層|験めが....
「道標」より 著者:宮本百合子
脇腹へフランネルの布の上から錫《すず》板があてがわれ、電気のコードが接続された。
物療科の医師の白上っぱりが配電板のうしろへまわると、きまって、伸子が仰向いたまま....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ました。そのひとは母娘きりなの。父さんはお灸をやっていて、今は満州の何かの病院の
物療科へつとめて行っていて当分かえらず、そこから生活費が来ているのよ。(少々です....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
院へ行って、外科の先生に紹介してもらって、いつか多賀ちゃんが、ラジウムかけたあの
物療室でレントゲンとって貰いましょう、そして午後はそちらへ行くの。そしたらいい子....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
ものだから、誰も人の生国などを気にかけないのである。 先生は東京の医者の学校の
物療科というところを出た人だ。これだけは、みんなが知っている。なぜなら、その
物療....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
で医者自身すら豚の生肉《なまにく》を煮て食べるような始末だけれども西洋の医者は薬
物療法と相並んで食餌療法を実行する。薬ばかり飲ませても食物が病気に不適当であった....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
していた。私たちは患者を二群にわけ、第一群は鉱泉療法、第二群は対照として普通の薬
物療法を施し、経過を見た。治癒するまでの平均日数が前者は二十四日で、後者は三十八....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
ばならんが、それよりも第一に改良してもらいたいのが病院の食物だね。既に米国では食
物療法の病院といって一切《いっさい》薬品を用いず三度の食物を以て病気を治する病院....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
物は何人《なんぴと》の家庭にても知らざるべからず。しかるに今の世は医師すら多く薬
物療法に重きを置きて食
物療法の大効あるを悟らざるなり。いわんや普通の素人《しろう....
「日本の頭脳調べ」より 著者:戸坂潤
としての名も高い。真鍋嘉一郎学士は漱石の門下で博士にならぬので有名である。内科の
物療科が十年目にやっと認められて万年講師から一躍勅任教授となった不遇を以て鳴る大....