物着[語句情報] »
物着
「物着〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
物着の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
を着るに対して、遊女が縞物を着たという。天明《てんめい》に至って武家《ぶけ》に縞
物着用が公許されている。そうして、文化文政《ぶんかぶんせい》の遊士通客は縞縮緬《....
「ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
してコケ! かえられるこつか! と怒りました。 あんちゃとこの爺さま、きのう着
物着てげんめん運動でみんなと町さ行ったよ。おら、地蔵でいきあったら婆さまもいっし....
「伸子」より 著者:宮本百合子
は、外に洩されない不満の吐息を深く内に吸いこみつつ云った。 「さあ――そろそろ着
物着換えようかしら……」 彼女は立ち上り、外套にくるまったままでいる自分を見廻....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
空尾の上《え》の杉《すぎ》に離れたり」「息吹きかえす霍乱《かくらん》の針」「顔に
物着てうたたねの月」「いさ心跡なき金のつかい道」等にはなんらか晴れやかに明るいホ....
「無題(一)」より 著者:宮本百合子
所へ行って行らっしゃい。朝早く来て、よんでましたよ」 詩「そう、お母さま、どの着
物着たらいいでしょう。私の体は少しは育ったでしょう。御飯はここでたべましょう」 ....
「ひな勇はん」より 著者:宮本百合子
そうや、あの角の蝶吉はんがやすみなはったさかえ、番になったのや」 「今夜どんな着
物着るの?」「あのいつもの、……けど色が今夜は水色の方を着るのや、裾が一寸あわん....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
わでパタパタやり乍ら散々困ったが、どうにも仕様がない。そこで、急に決心して、又着
物着て西川へ行って、ちゃんとしたの注文しました。そのため三日おくれました。御免な....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
あきるわ。 多賀ちゃん今年は一年ぶりで国のお正月で、きっとこっちでこしらえた着
物着ておしゃれしているでしょうね。それを小母さんがうれしそうに見ていらっしゃるで....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
とせ》村の祭礼の折とかや、兄弟多くして晴衣《はれぎ》の用意なく、遊び友達の良き着
物着るを見るにつけても、わが纏《まと》える襤褸《つづれ》の恨《うら》めしく、少女....
「深川女房」より 著者:小栗風葉
さんに言えってことでした。明日は朝からおいでなさるそうです」 お光は頷いて、着
物着更えに次の間へ入った。雇い婆は二階へ上るし、小僧は食台を持って洗槽元へ洗い物....
「鈴が通る」より 著者:三好十郎
さえすりゃ、夜の明けるのも待ちきれないように起き出してよ、こうして、よそ行きの着
物着て、――ちょっくら、そっち向きな、――まるで、へえ、娘っこが物見に行くみてえ....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
巻第六図)には托鉢《たくはつ》の僧二人を真中《まんなか》にして桃太郎のやうなる着
物着たる猿廻《さるまわ》し、御幣《ごへい》を肩にしたる老婆、風呂敷包《ふろしきづ....