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「特務機関〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

特務機関の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
油の腐りかかった悪臭にも、僕は甘美《かんび》な興奮を唆《そそ》られるのであった。特務機関をつとめる僕にとっては、このカムフラージュの八時間の生活は、休憩時間とし....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
というわけじゃ」 「伊号一〇一は、爆雷にやられて、海底にもぐりこんだそうですが、特務機関の報告によると、海面に湧出した重油の量が、ちと少なすぎるという話ですな」....
鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
見取図 鬼仏洞の秘密を探れ!特務機関から命ぜられた大陸に於けるこの最後の仕事、一つに女流探偵の風間三千子の名....
流線間諜」より 著者:海野十三
るであろう。 某国政府当局は、国運を賭けたこの怪計画のために、特によりすぐった特務機関隊を編成して、丁度一年前からわが国に潜入させたのだった。その計画の重大性....
擬体」より 著者:豊島与志雄
ウイスキーをなめながら考え込んだ。 上海にいた時、それは戦時中のことで、石村は特務機関の仕事をやっていた。静安寺路の可なり立派なアパートに住んで、主として隠匿....
秦の憂愁」より 著者:豊島与志雄
う。」 それが、やはり、いつまでも音沙汰なかった。 それから、星野は、日本軍特務機関の嘱託になってる某氏にも、頼んでみた。 某氏は事もなげに引受けてくれた....
帝銀事件を論ず」より 著者:坂口安吾
なおおそまつに焼屍体を投げころがす人々。 私の見たのはそれだけであるが、外地の特務機関だとか憲兵だとか、芋のように首を斬り、毒薬を注射して、無感動であった悪夢....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
んであるのでざんすな。六ツずつ二段重ねに、十二個のカンがござんす。アタシが華中の特務機関におりましたので、ジッと見つめるうちに正体を突きとめやしたが、ちょッと失....
小さな山羊の記録」より 著者:坂口安吾
く野良に可愛い娘が多いので、このへんは美人が多いね、と云うと、そうですとも、私は特務機関で、日本中はおろか、台湾、支那を歩きましたが、私の生れ故郷ぐらい美人のい....
光は影を」より 著者:岸田国士
、しよつちゆうバタ買つてました。いゝバタでしたわ。あなた、満鉄の方……それとも、特務機関?」 「僕は単なる一兵卒さ。死にぞこないの兵隊さ。もう、そんなことどうで....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
れて来る」 「そうだ。それに違いない」 監督が乗り出して云った。 会社直属の特務機関であり、最も忠実な利潤の走狗である監督は、表面現場の親玉である係長の次に....
余齢初旅」より 著者:上村松園
ものであった。 もっとも芝居は蘇州でもちょっと田舎芝居をみた。南京から帰る蘇州特務機関長に汽車の中でおめにかかったのであったが、その時汽車の中へ日本人がどやど....
中支遊記」より 著者:上村松園
では妙なことから支那の田舎芝居の楽屋で写生帖をひらいたりした。 お迎えをうけた特務機関長がお話好きで、あれこれと時間を過ごしたのだが、話が丁度支那芝居のことに....
戦争ジャーナリスト論」より 著者:戸坂潤
めることを敢えてせざるを得ない。特に大陸など……………………、外交政策を先駆して特務機関的な随伴を必要とする場合、当然そういうことになる。かくて北支問題、日ソ問....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
に改めたのは満州事変以後のことである。 昭和四年五月一日、関東軍司令部で各地の特務機関長らを集め、いわゆる情報会議が行なわれた。当時の軍司令官は村岡中将で、河....