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特急
「特急〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
特急の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放送された遺言」より 著者:海野十三
素晴らしく大きな電力になります。たった一グラムの水素をヘリウムに変成したばかりで
特急列車が七十組同時に動くのですから大変な力ができるわけになります。 この怖る....
「蠅男」より 著者:海野十三
いうその日の朝、大阪駅頭に珍しく多数の警察官を交えた見送りをうけつつ、東京行の超
特急列車「かもめ」号の二等室で出発しようとする一組の新夫婦があった。 「では、お....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
。 それから二、三日して、私は友人を見送りに、梅田駅の構内に立っていた。下りの
特急列車が今着いたばかりで、プラットフォオムは多数の乗客で混雑していた。 ふと....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
車体の色彩に興味を覚え、エンジンの分解に一日を費し、その運動に見惚れたりする。超
特急「燕」の大機関車が不思議な形の水槽を従えつつその動輪を巨大なるピストンによっ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
――しきりにそんな気がしている。 神戸に二日休んだのち、間もなく私達は、上りの
特急の窓から、約一年半前に別れた風物に異常な感激をもって接している自分たちを発見....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
なひびきを立てて流れていた。 シャンベルタンの谷の冬の葡萄畑をロウザンヌ発|大
特急の食堂車の窓から酔った眼が見るような一面に暖かい枯草色のテュニス絨毯なのであ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
フォウムには、緑と赤の灯の玉があった。 煤煙。蒸気。光線。万国寝台会社|欧羅巴
特急車が、傲慢で伊達者な潜勢力を押さえて、駅長の笛を待っていた。明るい窓が、先へ....
「投手殺人事件」より 著者:坂口安吾
つかっても、まずいでしょう。朝の急行の一番早いの、七時三十分にたちます。九時発の
特急ツバメが、おそく発車して早くアチラへ着くのですが、
特急は知った顔に会いますか....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
都へお帰りなさるといいわ」 「左様。記代子のことで滞在がのびてしまったが、明日の
特急にでも、帰りたいものですよ」 せつ子は笑った。 「あとは私が一存で致します....
「桜の園」より 著者:神西清
ーシャ 何を泣くんだ? (シャンパンを飲む)六日すりゃ、おれはまたパリだ、あした
特急に乗りこんで、目にもとまらずフッ飛ばすんだ。なんだか本当にできないくらいだ。....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
発第一歩から、限度を忘れた世界へ叩きこまれてしまった。 名古屋で下車して帰りの
特急券を買うために方々うろつく。駅内の案内所が甚しく不親切で、旅先の心細さが身に....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
くことのできる大島が、風俗習慣がガラリと変っているというのが珍しい。内地を一昼夜
特急で走っても、これほど風習の差のあるところはめったに見られない。 この変った....
「墓地の殺人」より 著者:小酒井不木
う言って大村夫人は、機嫌よく俊夫君の申し出を聞いてくれました。 私たちは午後の
特急で東京へ帰ることにしました。汽車の中で俊夫君は、死人の写真や大村氏一家の写真....
「ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
大決心をしたのである。 2 東海道は日本晴れ、伊豆、伊東行き温泉
特急はフル・スピード、浅草にその名を知られたストリップ劇場、浅草座、美人座の、ピ....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
あとがきの一 青年の死後十日、約束により、万障放棄して六月九日朝九時、
特急つばめで東京駅を発つ。妻の注意によって、途中京都で降りて、名香|幽蘭香を用意....