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「特攻隊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

特攻隊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
っていた。また数日前も敵機がきょうと同じコースで二度も入って来ている。熊谷の陸軍特攻隊も手ぐすねひいていた筈。むざむざやられるようなことはあるまいと思うが、「若....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
ある一頁の右上にある写真をみて、自分がひきずられてゆくような感じを抱いた。それは特攻隊で戦死をした海軍士官の写真であった。今までは壮烈な死を遂げた勇士の報道に、....
堕落論」より 著者:坂口安吾
女の純潔の卑小さなどは泡沫の如き虚しい幻像にすぎないことを見出さずにいられない。特攻隊の勇士はただ幻影であるにすぎず、人間の歴史は闇屋となるところから始まるので....
白痴」より 著者:坂口安吾
生フィルムは欠乏し、動くカメラは少なくなり、芸術家達の情熱は白熱的に狂躁し「神風特攻隊」「本土決戦」「ああ桜は散りぬ」何ものかに憑かれた如く彼等の詩情は興奮して....
遺恨」より 著者:坂口安吾
ゞるのだ。 悲愴な覚悟というものは、たとえば味覚に端を発していながらも、結局は特攻隊と同じような、支離滅裂な亢奮と絶望に帰一するものらしい。 戸口をくゞる時....
反スタイルの記」より 著者:坂口安吾
、元来心理学を専攻した人で、戦争中、航空隊に属してヒロポンの心理反応を取り扱い、特攻隊にヒロポンを用いるつもりであったという、多少は度胸をつけること私も実験ずみ....
文化祭」より 著者:坂口安吾
ないものがある。雅致がない。もともと借金はセッパつまったものではあるが、すすんで特攻隊になるのも感服すべき手段ではない。とはいえ、思いあまったアゲクのことで、風....
太宰治情死考」より 著者:坂口安吾
規矩と自ら別な世界にあることは、理解していたゞかねばならぬ。いわば、常時に於て、特攻隊の如くに生きつつあるものである。常時に於て、仕事には、魂とイノチが賭けられ....
カストリ社事件」より 著者:坂口安吾
ゃないか。困っちゃったよ。なんだか、変だな。オレは、然し、戦争のときも、兵隊で、特攻隊はキライだったし、あれは、いかんと思うよ。然し、花田氏が死ぬ、オレじゃア、....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
タカラクジに亢奮する趣味もない。まことに無趣味な男で、アプレゲールの右翼である。特攻隊的暴露症には縁がないから、その凄みにはタジタジ。 「スパイとおっしゃると、....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
でやしないや。だって、どこにもギリギリの決意なんて、ありゃしないものな。あるのは特攻隊みたいな切なさだけなんだ。それを見るぼくは、うろたえますよ。ねえ。だって、....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
悶と真ッ正面から取り組んでいるのだろう。 彼は思いきって立ち上った。出発寸前の特攻隊の顔である。自分の思考力に見切りをつけるということが、この大男には死ぬ苦し....
特攻隊に捧ぐ」より 著者:坂口安吾
と解釈するのは決して健全なことではない。 たとえば戦争中は勇躍護国の花と散った特攻隊員が、敗戦後は専ら「死にたくない」特攻隊員で、近頃では殉国の特攻隊員など一....
新春・日本の空を飛ぶ」より 著者:坂口安吾
廿分の東京見物が悪かったようだ。 酔わない人物、ただ一人。巨人軍の青田君。彼は特攻隊の飛行士だったそうだ。飛行時間二百時間の由、テレながら答える。腕に自信がな....
戦後合格者」より 著者:坂口安吾
らしい。しかし、ナホトカで特殊教育をうけ筋金を入れてもらって祖国へ敵前上陸する新特攻隊を見ると、共産党の本家も、その品性の低さ貧しさに於て日本支店の本店たるにふ....