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「特設〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

特設の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
匍いあがり、果然、日本化学会の会合のある室に届いているのである。また彼の側にある特設電話器の延びて行く先を辿ってゆくならば、例の会合のある三階の窓際にある衝立の....
白蛇の死」より 著者:海野十三
自室に引き入れている所を一二度見た者があるという報告であった。 お由事件の為に特設された捜索本部は、この二つの報告に色めき立って、主任は直ちに吉蔵の店へ警察を....
戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
ない心理もある。みなべらべらしゃべってしまった。それがすべて翌朝暗号電報となって特設の経路からベルリンへ飛ぶ。当時のマタ・アリの活動は、まことに眼覚《めざ》まし....
十二支考」より 著者:南方熊楠
もある。またこの猴を月神の使者としその社に飼った。その屍は丁寧にミイラに仕上げて特設の猴墓所に葬った。けだしバッジの『埃及《エジプト》人の諸神』一巻二一頁に言え....
毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
“謹呈。どうだ、持久性神経瓦斯の効目は。燻精は、わしのところから出ていくとき、特設の通路内で無味無臭無色無反応の持久性神経瓦斯を吸って戻ったのだ。だから、そち....
火葬国風景」より 著者:海野十三
うと思った者はない。僕はそこを覘い、一旦封印をして表口を閉じた上で、側方の壁から特設の冷水装置をつきだして棺桶の焼けるのを防ぐ仕掛けを作った。その次にあの罐の真....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
庵を入れて運ぶために備えつけられていた長持が無い限り、道庵の呼吸のために安全弁が特設されてあろうはずもないから、いたずら心はいたずら心として、中に納まった道庵は....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
かめさんの豪勢ぶりも粗豪で異色があり、せまい小川湯は、たちまちこの一群に占領され特設のお風呂場のごとくなってしまう。 元来、大所《おおどころ》は、みんな自宅風....
農民文学の問題」より 著者:黒島伝治
運動が一層注意される必要がある。日本プロレタリア作家同盟の内部に農民文学研究会が特設されなければならぬ。しかし、いうまでもなく、それが、あくまでもプロレタリアー....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
うねえ。そのように人を傷けて、それで羞なき人間がいかに小新聞とはいえその第一面の特設の欄に覆面の批評を加えるとは、その新聞がまた同列に品性の低いこと、教養の欠け....
こども風土記」より 著者:柳田国男
用いて、その食物をこしらえたくなかった。それが門・辻・川原等に、別に臨時の台所を特設した理由であり、子どもはまた触穢の忌に対して成人ほどに敏感でないと考えられて....