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犢鼻褌
「犢鼻褌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
犢鼻褌の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
》ると土手の甚藏が賭博《ばくち》に負けて素《す》っ裸体《ぱだか》になり、寒いから
犢鼻褌《ふんどし》の上に馬の腹掛を引掛《ひっか》けて妙な形《なり》に成りまして、....
「癩」より 著者:島木健作
を先頭に四人が庭に下り立って行く姿が見えた。而してそこで岡田の着物をぬがせ、彼は
犢鼻褌《ふんどし》ひとつの姿になってそこに立たせられた。――ちょうどそれは癩病患....
「明暗」より 著者:夏目漱石
。そうかも知れないよ。何しろ一目見てこの男の懐中には金がいくらあって、彼はそれを
犢鼻褌《ふんどし》のミツへ挟《はさ》んでいるか、または胴巻《どうまき》へ入れて臍....
「門」より 著者:夏目漱石
》れて坐睡《ざすい》するだけだと云った。侍者《じしゃ》をしていた頃などは、老師の
犢鼻褌《ふんどし》まで洗わせられたと云った。その上少しの暇を偸《ぬす》んで坐りで....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
かも、ビショ濡れになった。 だが晃平一人はウンと踏ん張った、 心配するなッ、
犢鼻褌を焚いたッても、お前方を殺すことじゃあねえぞ。 と、その赤銅色の逞ましい顔....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
氏郷が風雪出陣の日に直膚に鎧を着たというのも、ふざけ者が土用干の時の戯れのように
犢鼻褌《ふんどし》一ツで大鎧を着たというのでは無く、鎧直垂を着けないだけであった....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
などには有る事にて、三歳の小児も今の世には信ぜざることなり、其鬼は青鬼か赤鬼か、
犢鼻褌《ふんどし》は古きや新しきやなど嘲り戯れつつ……」
ところが、南渓子も....
「細木香以」より 著者:森鴎外
ために、当時流行の幇間|松廼家花山を呼んだ。花山は裸踊を以て名を博した男である。
犢鼻褌をだに著けずに真裸になって踊った。しかのみならず裸のままで筆にし難い事をも....
「屍体と民俗」より 著者:中山太郎
腐爛しては容易に判別することが出来ぬ。殊に漁師の常として海上で働くときは、丸裸の
犢鼻褌《ふんどし》一つであるから、持物で誰彼を知ることは困難である。それではこう....
「墓」より 著者:正岡子規
とて鬼の事だからまさか承知しまいナ。もっとも地獄の沙汰《さた》も金次第というから
犢鼻褌《ふんどし》のカクシへおひねりを一つ投げこめば鬼の角も折れない事はあるまい....
「三国志」より 著者:吉川英治
いか」 と、ぶつぶつ云いながら、一枚脱ぎ、二枚脱ぎ、ついに、真ッ裸になって赤い
犢鼻褌一つになってしまった。 場所が場所なので、満堂の人は呆っ気にとられ、あれ....