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「犬神〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

犬神の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
去年の団子坂は狐使いでしたが、今度は犬ですね」と、松吉は口を出した。「四国にゃあ犬神使いというのがあるそうだが、そんな者が横浜まで出て来やあしますめえ」 「まあ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
むごたらしいお仕置をうけて可哀そうでした。これが江戸じゅうの評判になって、お紺は犬神使いだなどという噂もありましたが、種を割ってみれば今云ったようなわけで、唯そ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
せんが、わたくしの懇意な者に九州の人がありまして、その人の話によりますと、四国の犬神、九州の蛇神、それは昔から名高いものだそうです。嘘のようなお話ですが、彼の地....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
事見舞は、ついおもだか屋にあった事。品川沖の姪の影、真乳の渡の朧蓑、鰻掻の蝮笊。犬神、蛇を飼う婦、蟇を抱いて寝る娘、鼈の首を集める坊主、狐憑、猿小僧、骨なし、…....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
あの奈落……きみもよく知っていようが、別して地方劇場の奈落だよ。土地柄でも分る、犬神の巣の魔窟だと思えば可い。十年人の棲まない妖怪邸の天井裏にも、ちょっとあるま....
妖怪研究」より 著者:井上円了
、左の三種となさんとす。 第一種、すなわち外界に現ずるもの 幽霊、狐狸、犬神、天狗、鬼火、妖星、その他諸外界の妖怪 第二種、すなわち他人の媒介によりて....
迷信解」より 著者:井上円了
尋常の『修身書』の注意のもとに、「迷信は地方によりて種々雑多にて、四国地方の犬神のごとき、出雲地方の人狐のごとき、信濃地方のオサキのごときは、特にその著しき....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
て、左の三種となさんとす。 第一種、すなわち外界に現ずるもの 幽霊、狐狸、天狗、犬神、祟、その他諸怪異 第二種、すなわち他人の媒介によりて行うもの 巫覡、神降ろ....
憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
ここに憑き物系統とは、俗に狐持・犬神筋などと言われる所謂「物持筋」の事である。これがもし昔時の或る術を修得した暦....
サンカ者名義考」より 著者:喜田貞吉
ばしばその名が古書に見えているものであった。師守記貞治三年六月十四日条に、祇園の犬神人たる弦差と田楽法師との喧嘩の事を記して、 田楽与犬神人有外也。 とある。....
エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
明高貴の庭※を窺ふ能はず」とあるのは、明らかに事実ではない。祇園祭の警固に立った犬神人は靴作で、もとエタと同類であった。その他の祭礼の警固にも、この徒の出る事は....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
「古事類苑」引)に、武州幸手の月輪院僧正が、エタの由来を説明した中に、 、叡山の犬神人、皆是寺方の掃除の為なり。 とあるのは、起原の説明としては勿論取るに足ら....
旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
誌上にもしばしば言及した事であった。その坂の者について、古来最も有名なのは祇園の犬神人で、彼らはもと沓作りを業としたというが、後にはもっぱら弓弦売として世に知ら....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
ろであるが、その社寺に属するものとしては、京都東寺の掃除散所法師、同祇園感神院の犬神人すなわち弦召などが有名である。 東寺では、散所法師という名称のままで、寺....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
が次第に深みに沈み行いて、鉦打茶筅の徒はもとより、夙とか、鉢屋とか、唱門師とか、犬神人とか、エタとか、番非人とか、その他各種の特殊民の源をなしたものと解せられる....