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犬飼
「犬飼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
犬飼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「押絵の奇蹟」より 著者:夢野久作
なりました。 その中《うち》の一枚は八犬伝の一節で、犬塚信乃《いぬづかしの》と
犬飼現八《いぬかいげんぱち》が芳流閣《ほうりゅうかく》の上で闘っておりますところ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
『牡丹燈記』の二種を選んで申し上げることにいたします。馬琴の『八犬伝』のうちに、
犬飼現八が庚申山で山猫の妖怪を射る件がありますが、それはこの『申陽洞記』をそっく....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
故コキをコキャと変じたらしい。『犬子集』一四に「ととよかかよと朝夕にいう」「鶏や
犬飼う事をのうにして」。只今は犬を呼ぶにかかといわぬが、鶏を呼ぶにトト/\という....
「可愛いポール」より 著者:北条民雄
りません。なんとかして助けてやろうと決心しました。 「ね、おじさん。あたいがその
犬飼うわ。だから下さいな。ね、おじさん、いいでしょう。」 ミコちゃんは一生懸命....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
うになって探しまわっていたところでした。それで、今、園丁を見つけると、 「そんな
犬飼っておくのがいけないのです。」 と、ひどく彼を叱りつけました。 これは面....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
は馬にまたがって、本式の狩猟のこしらえでお出ましになる。まわりには居候や、犬や、
犬飼いや、勢子《せこ》などが居並んでいるが、みんな馬に乗っている。ぐるりには、召....
「初恋」より 著者:矢崎嵯峨の舎
馬琴という作者の書いた八犬伝という本を読みましたが、その本に出る人で……」とかの
犬飼犬塚の両犬士が芳流閣上より転び落ちて、つい行徳へ流れついたことを話して、その....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
こには闇が有るばかりである。 自分の家へ帰って来ると、直ぐに馬琴は筆を執った。
犬飼現八の怪猫退治――八犬伝での大修羅場は、瞬間にして出来上ったが、爾来滞ること....
「田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
子は笑った。 犬山|道節《どうせつ》が森鴎外で、色は黒、花では紫苑《しおん》。
犬飼現八《いぬかいげんぱち》は森田思軒で、紫に猿猴杉《えんこうすぎ》。犬塚|信乃....
「馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
りませぬ人物です。当時どころではありません。明治の聖代の今日だって、犬塚信乃だの
犬飼現八だの、八郎御曹司為朝だの朝比奈三郎だの、白縫姫だの楠こまひめだののような....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
の月 残燈影は冷やかなり峭楼の秋 十年剣を磨す徒爾に非ず 血家血髑髏を貫き得たり
犬飼現八 弓を杖ついて胎内竇の中を行く 胆略|何人か能く卿に及ばん 星斗満天|森....
「ある恋の話」より 著者:菊池寛
が、染之助に対して、何となく済まないように思った位でした。染之助の信乃は、相手の
犬飼現八と、烈しい立ち廻りをしながら、隙のあるごとに私の方へ、燃ゆるような流瞥を....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
装の彼は、草鞋を穿いて来なかったのを悔いた。 彼は又、曾て読んだ八犬伝の中で、
犬飼現八が庚申山に分け入るの一段を思い出した。現八は柔術に達していたので、岩の多....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
らし若者はそれにつかまって、やっとのことで天へ昇って行くことが出来た。その若者が
犬飼さん、天女はすなわち七夕さんであるという。 故浜田隆一君の天草島民俗誌にも....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
の鷹戸などとかいう様な、一定世襲の職業を持ったものを申すのであります。かの馬飼・
犬飼などの賤しい職のものも、やはりこれに属している。これは天下の公民ではないが、....