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状態
「状態〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
状態の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「影」より 著者:芥川竜之介
に寝台《しんだい》の上へも、誰かが静に上《あが》ったようであった。
もしこんな
状態が、もう一分続いたなら、陳は戸の前に立ちすくんだまま、失心してしまったかも知....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ぐりて黙坐《もくざ》したり。夫人は三分二十五秒の後《のち》、きわめて急劇なる夢遊
状態に陥り、かつ詩人トック君の心霊の憑依《ひょうい》するところとなれり。我ら会員....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
て出来るものではございません。
私が第二の私の客観的存在を信ずる前に、私の精神
状態を疑ったのは、勿論の事でございます。しかし、私の頭脳は少しも混乱して居りませ....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
しまいました。
それから何日か経った後の事です。新蔵はやっと長い悪夢に似た昏睡
状態《こんすいじょうたい》から覚めて見ると、自分は日本橋の家の二階で、氷嚢《ひょ....
「或る女」より 著者:有島武郎
ように、堅くこの一つの幻像の上に集注して、車内にあった時と同様な緊張した恐ろしい
状態に返った。停車場に近づいた汽車はだんだんと歩度をゆるめていた。田圃《たんぼ》....
「或る女」より 著者:有島武郎
い無事とも考えれば考えられぬ事はなかった。しかし葉子は明らかに倉地の心がそういう
状態の下《もと》には少しずつ硬《こわ》ばって行き冷えて行くのを感ぜずにはいられな....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
いちばん親しんだのは「てつ」ののちにいた「つる」である。僕の家はそのころから経済
状態が悪くなったとみえ、女中もこの「つる」一人ぎりだった。僕は「つる」のことを「....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
それが一体何になろう。これほど体裁のいい外貌と、内容の空虚な実質とを併合した心の
状態が外にあろうか。この近道らしい迷路を避けなければならないと知ったのは、長い彷....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
まっていない。入神中のT女の意識は奥の方に微かに残ってはいるが、それは全然受身の
状態に置かれ、そして彼女とは全然別個の存在――小櫻姫と名告る他の人格が彼女の体躯....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
特に之を選んだ次第である。敲音を以て一字ずつ書き綴るのは煩わしきに過ぎ、又|入神
状態に於て口で喋るのは、その全部を保存し難く、又潜在意識の闖入を、充分に防止し得....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
る時も、何か酷薄に近い物が必江口の感情を火照らせている。鉄が焼けるのに黒熱と云う
状態がある。見た所は黒いが、手を触れれば、忽その手を爛らせてしまう。江口の一本気....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
望であった。十一年振りで英国に帰ったが、その時もアイルランドに行って、貧民の生活
状態を視察した。アメリカに置いて来た十九歳の娘を呼んで、共にミュンヘンにつれ帰っ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
多くの未調印国家、未批准国家があり、特に一衣帯水のソ連並びに中共との間には戦争の
状態が残っておるのであります。かかる中にあって、いかに世界平和に寄与せんとするか....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
、われわれは捕まると殴られるというので普通の学生の恰好をしては、危なくて歩けない
状態であった。それでぶつかるのを極力避けていたのだがたまたま乱闘の四、五日か一週....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
たので、選挙事務所に千余名が集まり、大祝杯をあげたが、あまりの雑踏でデモのような
状態となり、数十名の警官が出て取締りに当った。 この東京市会議員の選挙からは芽....