狂信[語句情報] »
狂信
「狂信〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
狂信の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
自由思想家
自由思想家の弱点は自由思想家であることである。彼は到底
狂信者のように獰猛《どうもう》に戦うことは出来ない。
宿命
宿命は後....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
して柳腰であることが、「いき」の客観的表現の一と考え得る。この点についてほとんど
狂信的な信念を声明しているのは歌麿である。また、文化文政《ぶんかぶんせい》の美人....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
、どう間違っても発病の憂《うれ》いはないのであるから、当然そういった統計が信者の
狂信を煽り立てて、馬霊教の声望はいやが上にも高められていった。ところが、その矢先....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
縁の薄い人々の手になったものである。思うに、当時アテンに在住していた哲学者らは、
狂信的な多数者の迫害を避けるために、自分の所説に晦渋の衣を覆っていたものらしい。....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
いるのでないとしても、蓮の香を吸って生きていると思われている。これは、つまらない
狂信か、さもなければ見さげ果てた逸楽である。インドの心霊性を無知といい、シナの謹....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
は八大詩人の中に数え上げられている。それにもかかわらず、彼の詩に盛られた思想が、
狂信的なイスラム教(回教)と相容れないばかりか、これを冒涜する性質さえ持っていた....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
うに呑気に暮している。 僕は、大戦争およびその後も引続いて盛んに煽りたてられた
狂信的愛国心が、まだ多分に民衆の中に残っていると思った。が、そんな火の気は、王党....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
った。久八は、永年の神経痛が薬師如来の信仰で癒おったとか云うので、それ以来異常な
狂信を抱く様になり、ついぞ此の一月退院するまで、郊外の癲狂院で暮していたのであっ....
「落ちてゆく世界」より 著者:久坂葉子
禍いがあっても神様がおたすけ下さって最少限度で事が済んだと、早速お礼まいりです。
狂信的なほどの信仰でした。父も私の家も神霊教ではありません。母一人です。毎月、一....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
など持つような人でなかった。……それだのにどうだろう今の伯父は、山師にしてしかも
狂信者! と云ったようなところがある。それにどうだろう伯父の風采は?) 覚明の....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
々と長く引かれている。だがその下に凝然と、見据えられた眼を見た人は、ああこの女は
狂信者だ! こう思わずにはいられないだろう。 女は、全身を現わしたのではない。....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
う幼稚な奇蹟に、惑い呆れ驚嘆し、「イスラエルの救い」だと立ち騒ぐ、愚にもつかない
狂信者や、そのイエスの奇蹟に手頼り「神の国」を建てようとする愛国狂が、ユダの眼に....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
次第で御座います――。 恐らく読者諸君は、盤得沙婆のこの一書を指して、如何にも
狂信者らしい、荒唐無稽を極めた妄覚と嗤うに相違ない。が、事実それには、微塵の虚飾....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
労働や貧窮に蹂みにじられないひまのある民衆を。有らゆる迷信や、右党若しくは左党の
狂信に惑わされない民衆を。自分の主人たる、そして、目下行われつつある闘争の勝利者....
「文化線の低下」より 著者:小川未明
の間に真理は見出されるのを常とします。しかし、真の殉教者は、そのいずれに於ても、
狂信的なるものである。即ち新社会を建設する上に於て、貴い犠牲者でもあります。 ....