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狂愚
「狂愚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
狂愚の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「死生」より 著者:幸徳秋水
至るまでに如何なる生を享け且つ送りしかに在らねばならぬ。 三 苟くも
狂愚にあらざる以上、何人も永遠・無窮に生きたいとは言わぬ、而も死ぬなら天寿を全く....
「死刑の前」より 著者:幸徳秋水
かなる生をうけ、かつ送ったかにあらねばならない。 三 いやしくも、
狂愚にあらざる以上、なんびとも永遠・無窮に生きたいとはいわぬ。しかも、死ぬなら天....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
嘘を言いつづけるのか……理想化しつづけるのか――陶酔においても、殺害においても、
狂愚においてまでも!……
クリストフはついに理想主義を憎むにいたった。そういう....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
を支配してる、かかる「伝染的影響」のことを述べている。「人はかかるばかげた影響の
狂愚さを、それから脱した時にしか認めない。それに服従してる間は、いかにもそれを真....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
れどもそれが結局仕合わせだった。幾多の青年が、官能の錯誤に駆られて、二、三年間の
狂愚な行ないのために、全生涯をふたたび回復し得られないほど害して、まったく駄目《....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
れからある労働者と結婚した。りっぱな家庭の母となった。が彼女は人の心のさまざまな
狂愚を理解していた。ジューシエの嫉妬《しっと》をも嬉戯《きぎ》を欲する「青春」を....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
の森に火を放ってしまいたかった。オリヴィエが心酔していた書物、知恵もしくは聖なる
狂愚のあれらの書物を、彼はただちょっとのぞき込んだばかりだった。トルストイの虚無....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
分けられるものであり、混乱せる群集の震えより常に出《い》ずるものではない。世には
狂愚なる憤怒があり、破鐘がある。あらゆる警鐘は皆青銅の音を出すものではない。熱情....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ヴェルに対するジャン・ヴァルジャンの寛容は、彼を圧倒してしまった。昔彼が虚偽とし
狂愚として取り扱ってきた他の事実も思い出されて、今や現実のものとなってよみがえっ....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
ところで代議士諸君よ、昨日まで諸君はこの死刑の廃止を、単に空想で理論で夢想で
狂愚で詩だとしていた。がその荷車や太縄やまっかな恐ろしい機械に諸君の注意を呼ぼう....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
の癖《くせ》に上流社会の人の真似《まね》をして馬車へ乗りたいと言ったら誰でも私の
狂愚を笑うだろう。私がそれよりも極端を言って馬車へ乗れなければ死んだ方がいいと言....