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狂言師
「狂言師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
狂言師の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「能とは何か」より 著者:夢野久作
。その忘れた瞬間から滅亡し初める。 家元は、そんな事を考え得ない内弟子、囃方、
狂言師、素人弟子の中心に立って、敢然としてこの精神を支持し宣揚して行かねばならぬ....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
のが見えました。故郷の市場の雑貨店で、これを扱うものがあって、私の祖父――地方の
狂言師が食うにこまって、手内職にすいた出来上がりのこの網を、使で持って行ったのを....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
が事じゃ。」と云った。 ここに老人が呟いた、大沼勘六、その名を聞け、彼は名取の
狂言師、鷺流当代の家元である。 七 「料理が、まずくて、雁もどきが....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《のろま》人形を操《あやつ》るような真似ばっかり、おれも釣り込まれていいかげんの
狂言師になったわい」 十三 宇治山田の米友はこの頃、お君の身の上を心配していま....
「梅若七兵衞」より 著者:三遊亭円朝
引続きまして、梅若七兵衞と申す古いお話を一席申上げます。えゝ此の梅若七兵衞という人は、能役者の内
狂言師でございまして、芝新銭座に居りました。能の方は稽古のむずかしいもので、尤も....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
か、と頭に二本、指だか扇子だかを、兎の耳のようにおったてる小舞《こまい》を、能の
狂言師をまねいて踊りだしたが、そんな小謡《こうたい》は父が汗を出して習うより早く....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
て、左内の右の耳のあたりへ、近々と口を近づけたが、「貴殿には恋人があるはずだ、お
狂言師の泉嘉門殿の十九になられる娘のお菊殿が! どのようなことがあろうとも、お菊....
「市川九女八」より 著者:長谷川時雨
りだ。 それでもう、生々《いきいき》した娘の顔になっている。子供のときから、御
狂言師で叩《たた》き込んでいるので踊のおさらいのような、けばけばしい鏡台前ではな....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
んでいたが、その頃はやはり岩井粂八の時代であったように記憶している。江戸時代の御
狂言師の娘だとかいうことで、維新以後は両国の薩摩座に出勤し、それから方々を流れ渡....