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狂言方
「狂言方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
狂言方の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
ちらの舞台にては幕が開く前と見え、鼓と太鼓と笛の音が継続して聞える。幕が開くと、
狂言方や下回りの役者たちが、五、六人左右に忙しく行き交う。楽屋番が、衣裳、腰の物....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
移さず追っかけていくと、だが、いけないことに舞台はちょうど幕をあけて、座方の頭取
狂言方が、宗助出せッと鳴りわめいている見物に向かって、平あやまりにわび口上を述べ....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
敬一郎、古賀幸吉、今石作次郎、金内吉平(以上|囃子方) 小嶺武雄、宮野儀助(以上
狂言方) その他故人となった人々では(順序不同)、 間辺――、梅津正保、山本毎....
「能とは何か」より 著者:夢野久作
種とも見るべきもので実際には奏しない。尤も鈴だけは音を立てて拍子を取るが、これは
狂言方と云って能役者とは別種の、道化役みたようなものが、三番叟という舞の中に限っ....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
まい名を春狐と号して、福面女に、瓢箪男、般若の面、……二十五座の座附きで駈出しの
狂言方であったから。―― 「串戯じゃないぜ。」 思わず、声を出して独言。 「親....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ている権幕の物凄《ものすご》さに、これは力ずくではいけないと思って、一座の頭取、
狂言方、番頭の類《たぐい》の非戦闘員が総出で、仏頂寺の前に平身低頭して来ました。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
にはなりませんでした。しかし、これは鰡八が豪《えら》いというよりも、お附の作者や
狂言方の仕組みが上手なので、それがために一段と、大尽の器量を上げたと言った方がい....
「市川九女八」より 著者:長谷川時雨
二人とも、妙な面《つら》あするんだな。」 座頭《ざがしら》へむかって、仮にも、
狂言方が、そんな、いけぞんざいな言葉がいえるはずはないのだが、台助は九女八の夫で....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
役者の乗りこみで、夜っぴてひっくりかえるような騒ぎ、市村座でも、太夫元から役者、
狂言方、下廻りまで全部三階にあつまって寄始《よりはじ》めの酒宴《さかもり》をして....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
大抵|禿げていますで、諸国一見の僧になりゃ、ワキヅレぐらいは勤まろうが、実は私、
狂言方だ。 楽屋で囃子の音がすれば、もう引込んで可い時分。フト気が着いたのは、....