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「狂詩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

狂詩の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
渾沌未分」より 著者:岡本かの子
か――愛。 それで海豚は眼を細めている。 一生、陸に上らぬ。 これは希臘の擬古狂詩の断片をざっと飜訳したものだそうだ。それと同じような意味を父の敬蔵は老荘の思....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
象を一つに集めて、それに観照の姿を浮ばしめる――その狂言の世界だ。けっして、あの狂詩人が、単に一個の想い出の画を描くだけで、満足するものではないと思ったからだ。....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
の杉の森を掠めて斜に幾しきりもしぶいて通る。 つく/″\見て居る内に、英国の発狂詩人ワットソンの God comes down in the rain 神は雨....
細木香以」より 著者:森鴎外
卯といへるとし、同じ月始の六日」と云ってある。また巻末に添えられた六山寅の七古の狂詩に、「四海安政乙卯年」「袷衣四月毎日楽」「往来五日道中穏」等の句がある。乙卯....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
紀行の一節を取り扱った、次高音《アルト》と男声合唱と管弦楽とからなるブラームスの狂詩曲《ラプソディー》が、演奏された。この作のしかつめらしい感傷性をきらっていた....
雪の宿り」より 著者:神西清
ものが迸出を求めて身悶えしているといった趣がある。気の毒な老人だ。だがその一面、狂詩にしろ奇行にしろ、どうもその陰に韜晦する傾きのあるのは見逃せない。俺にはとて....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
を詳《つまびらか》にする事|能《あた》はず。蜀山人始め寝惚《ねぼけ》先生と号して狂詩集を梓行《しこう》せしは明和四年十九歳の時にしてその先輩平秩東作|平賀鳩渓《....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
いがした。豪気の持ち主で堂々としてだれもかなわない。日本国の一男児である。) の狂詩を船医に贈り、もって告別の辞に代う。 八日、曇りのち晴れ。午前十時、ビクト....