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狐の嫁入り
「狐の嫁入り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
狐の嫁入りの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玩具」より 著者:太宰治
懐の奥から這い出た。 いまもなお私の耳朶《みみたぶ》をくすぐる祖母の子守歌。「
狐の嫁入り、婿《むこ》さん居ない。」その余の言葉はなくもがな。(未完)....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
の家の裏は広い田圃だった。そして雨のしょぼしょぼと降る晩には、遠くの向うの方に、
狐の嫁入りというのが見えた。 提灯のようなあかりが、一つ二つ、三つ四つずつ、あ....
「斜陽」より 著者:太宰治
の月のいい夜であったが、私はお母さまと二人でお池の端のあずまやで、お月見をして、
狐の嫁入りと鼠の嫁入りとは、お嫁のお支度がどうちがうか、など笑いながら話合ってい....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
たちはじっとしていたが、その柵を通りすぎてしばらくすると、うしろから、 「ヤーイ
狐の嫁入り!」 と、はやしたてた。 ぎらつく日のきらいな伸子が、白い大きなハン....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
いう諺は出で来しなるべし。また鼠を夜の物、狐を夜の殿という、似たる名なり。思うに
狐の嫁入りは鼠の後なるべし」と記す。『抱朴子《ほうぼくし》』内篇四に、山中|寅日....
「古典竜頭蛇尾」より 著者:太宰治
している。カチカチ山は仇討ち物語である。 おばけは、日本の古典文学の粋である。
狐の嫁入り。狸の腹鼓。この種の伝統だけは、いまもなお、生彩を放って居る。ちっとも....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
また私の恩師渡辺海旭上人の偈文、現満州国皇帝の溥儀執政時代の御手蹟、小川芋銭氏の
狐の嫁入り、良寛の扇面掛軸、明治大正昭和を通じてそれぞれ有名無名の人の優秀な油絵....
「北斎と幽霊」より 著者:国枝史郎
一朝にして有名となった。彼は初めて自信を得た。続々名作を発表した。「富士百景」「
狐の嫁入り」「百人一首絵物語」「北斎漫画」「朝鮮征伐」「庭訓往来」「北斎画譜」―....