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「狐憑き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

狐憑きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
屋上の狂人」より 著者:菊池寛
のええ人や。 巫女 (上手に出られたのでやや狼狽しながら、義助の方を見て)これは狐憑きもひどい狐憑きじゃ。どれ私が神に伺ってみる。 (巫女呪文を唱え奇怪の身振....
未来の天才」より 著者:豊島与志雄
理知な※が、変に硬ばってるように思われた。謎の微笑の陰影のために、口元が何となく狐憑きみたいになっていた。ダ・ヴィンチは恐らく狐憑きの女の顔を知らなかったのだろ....
天皇陛下にさゝぐる言葉」より 著者:坂口安吾
いうようなことが、つまりは、戦争の性格で、人間が右手をあげたり、国民儀礼みたいな狐憑きをやりだしたら、ナチスでも日本でも、もう戦争は近づいたと思えば間違いない。....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
のない貧窮家族、病人を抱へたのや、子だくさんの寡婦、頭のネヂのゆるんだのや、狂信狐憑きのやうなのや、十一家族もゴチャゴチャと虱と共に雑居して朝晩タイコを叩いて踊....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
御案内をたのみました。快く引きうけて下さいましたので、マサカと思っていましたが、狐憑きの血筋は争われないものですね」 新十郎は笑って、 「お嬢さまはお考えちが....
女優の親」より 著者:岸田国士
ティ颱風』で、あのときは、はら/\するばかりであつたが、その後、アトリエ公演の『狐憑き』に出て、こんどが三度目であるが、しかし、まだ、それこそ役者というようなも....
随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
称が投げてやれようか。 初代三好の卑しくも美しき高座、万橘《まんきつ》の、あの狐憑きの気ちがい花のように狂喜|哄笑《こうしょう》するところ。「八笑人」のなかの....
江戸の化物」より 著者:岡本綺堂
ことです。この種の怪談が江戸時代にも沢山ありました。 天狗や狐憑き、河童など 天狗に攫われるということも、随分沢山あったそうです。もちろん....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
。しかのみならず、その地方において方術もしくは祈祷を専務とせる者さえ、またこれを狐憑き、狸憑き、もしくは蛇憑きの類ならんといえりとぞ。これらの説、互いに多少の相....
妖怪学」より 著者:井上円了
る鶏はみな牡鶏に化すというがごときは、物理的妖怪なり。これに反して、奇夢、神感、狐憑き、予言のごときは、心理的妖怪なり。もし、物理的妖怪の種類についてこれを分か....
迷信解」より 著者:井上円了
うに説明するつもりである。 第一、狐狸のこと 付人狐、犬神のこと。 第二、狐惑、狐憑きのこと。 第三、天狗のこと。 第四、幽霊および祟のこと 付死霊、生霊のこと....
憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
は致しませぬ。 とある。美作の護法実が水を飲んで正気に戻るのとよく似た行法で、狐憑きや犬神憑きの患者や、稲荷下げなどの挙動と甚だよく似ているのである。 この....
五重塔」より 著者:幸田露伴
に、我知らず一足二足踏みかけて踏み覆したる不体裁さ。 尻餅ついて驚くところを、狐憑きめ忌々しい、と駄力ばかりは近江のお兼、顔は子供の福笑戯に眼をつけ歪めた多福....
性に眼覚める頃」より 著者:室生犀星
、私には限りなく優しいものに見えた。表は表で、他の見物にそれと分りかねるような、狐憑きのような手招きを執拗につづけていた。そのうち女はもうどうにもならない様な中....
天狗」より 著者:室生犀星
。 「それは全然恐犬病なんだ。はじめから特殊な精神異常者にすぎないんだ。むかしの狐憑きとかいう奴はみないまの恐犬病なんだから。」私もそれに同意した。 「恐犬病は....