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狙
「狙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
狙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
ずこの店にはいり、空気銃を一つとり上げて全然|無分別《むふんべつ》に的《まと》を
狙《ねら》う。射撃屋の店には誰もいない。少年の姿は膝の上まで。
....
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
部平四郎は突然|往《ゆ》くえを晦《くら》ましてしまった。もっともこれは伝吉につけ
狙《ねら》われていることを知ったからではない。ただあらゆる浮浪人のようにどこかへ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
がございません。あるいはその闇の中に、何やら目に見えぬものが渦巻くようで、太刀の
狙《ねら》いが定まらなかったとも申しましょうか。これは甥も同じ思いだったものと見....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
大団円
甚太夫《じんだゆう》主従は宿を変えて、さらに兵衛《ひょうえ》をつけ
狙った。が、その後《ご》四五日すると、甚太夫は突然真夜中から、烈しい吐瀉《としゃ....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
云う種類の人間のみが持って居る、一種の愛嬌《あいきょう》をたたえながら、蛇が物を
狙うような眼で見つめたのである。
「別儀でもございませんが、その御手許にございま....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
》の何とやら申す侍は、炭を呑んで唖《おし》になってまでも、主人の仇《あだ》をつけ
狙ったそうでございますな。しかし、それは内蔵助殿のように、心にもない放埓《ほうら....
「白」より 著者:芥川竜之介
ばんてん》を着た犬殺しが一人、罠《わな》を後《うしろ》に隠したまま、一匹の黒犬を
狙《ねら》っているのです。しかも黒犬は何も知らずに、犬殺しの投げてくれたパンか何....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
つ、どこからか彼の頭を目がけて、勢い好く宙を飛んで来た。が、幸《さいわい》それは
狙《ねら》いが外《そ》れて、彼の足もとへ落ちると共に、粉微塵《こなみじん》に砕け....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
観念したばかりではない。この頃は大浦を見つけるが早いか、響尾蛇《がらがらへび》に
狙《ねら》われた兎《うさぎ》のように、こちらから帽《ぼう》さえとっていたのである....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
一足も踏み出す勇気は、起らなかったと云う事です。それからその後も何度となく、隙を
狙っては逃げ出しにかかると、やはり似たような不思議があって、どうしても本意が遂げ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
終局に達しなければならない。もし終局が来ないとすれば、それは、進化が最後の停止を
狙っているのでなくて一種の往復運動のようなふうに行われているためだとする外はない....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
とそのお姿までも拝ませて戴けるのでございます……。つまり、すべては魂と魂の交通を
狙ったもので、こればかりは実に何ともいえぬほど巧い仕組になって居るのでございます....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
屋の店を後ろに人ごみの中を歩いて行った。いつか曲り出した僕の背中に絶えず僕をつけ
狙っている復讐の神を感じながら。…… 三 夜 僕は丸善の二階の書棚に....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
杜子春はしかし平然と、眉毛も動かさずに坐っていました。 虎と蛇とは、一つ餌食を
狙って、互に隙でも窺うのか、暫くは睨合いの体でしたが、やがてどちらが先ともなく、....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
して来た帝国軍(神聖ローマ帝国に属する南ドイツ諸小邦の軍隊)と協力してザクセンを
狙い、虚に乗じて一部はシュレージエンを攪乱した。大王は寡兵をもって常に積極的にこ....