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「狙う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

狙うの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浅草公園」より 著者:芥川竜之介
26 前の射撃屋の店。少年はまた空気銃をとり上げ、今度は熱心に的《まと》を狙う。三発、四発、五発、――しかし的は一つも落ちない。少年は渋《し》ぶ渋《し》ぶ....
煙管」より 著者:芥川竜之介
云う種類の人間のみが持って居る、一種の愛嬌《あいきょう》をたたえながら、蛇が物を狙うような眼で見つめたのである。 「別儀でもございませんが、その御手許にございま....
雛がたり」より 著者:泉鏡花
鼠の番でもする事か。唯台所で音のする、煎豆の香に小鼻を怒らせ、牡丹の有平糖を狙う事、毒のある胡蝶に似たりで、立姿の官女が捧げた長柄を抜いては叱られる、お囃子....
海異記」より 著者:泉鏡花
る。 五六里の処、嗅ぎつけて来るだからね。ここらに待っていて、浜へ魚の上るのを狙うだよ、浜へ出たって遠くの方で、船はやっとこの烏ぐれえにしか見えやしねえや。 ....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
らされて、白馬の背に手綱したは、この度迎え取るおもいものなんです。陸に獅子、虎の狙うと同一に、入道鰐、坊主鮫の一類が、美女と見れば、途中に襲撃って、黒髪を吸い、....
紅玉」より 著者:泉鏡花
知っておる。汝とても、少しは分っておろう。分っていて、その主人が旅行という隙間を狙う。わざと安心して大胆な不埒を働く。うむ、耳を蔽うて鐸を盗むというのじゃ。いず....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
……(困りましたよ、これも、あなたのお話について言うようですが)それが皆その像を狙うので、人手は足りず、お守をしかねると言うのです。猫を紙袋に入れて、ちょいとつ....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
覚えのあるのは、係羂に鼠の天麩羅を仕掛けて、ぐびぐび飲みながら、夜更けに植込みを狙うなんという事がありますそうで?―― 婆さんが話しました。」 「私は酒はいけ....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
。 門附になる前兆さ、状を見やがれ。」と片手を袖へ、二の腕深く突込んだ。片手で狙うように茶碗を圧えて、 「ね、古市へ行くと、まだ宵だのに寂然している。……軒が....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
を貫き、谷を穿って、うつくしい犠牲を猟るらん。飛天の銃は、あの、清く美しい白鷺を狙うらしく想わるるとともに、激毒を啣んだ霊鳥は、渠等に対していかなる防禦をするで....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
。 「神、仏の目には、何の咎、何の罪もない。あなたのような人間を、かえって悪魔は狙うのですよ。幾年目かに朽ちた牡丹の花が咲いた……それは嘘ではありますまい。人は....
遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
く、婦にこだわるものは余り多からず。折角の巨人、いたずらに、だだあ、がんまの娘を狙うて、鼻の下の長きことその脚のごとくならんとす。早地峰の高仙人、願くは木の葉の....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
思ったけれど、そうもしたらばと、よもやに引かされ、その拳銃の極意を授けられたい、狙う目的と、その趣意を、父の無念ばらしの復讐のために銅像の目を狙うことを打明けた....
活人形」より 著者:泉鏡花
は振返り、屹と高楼を見上ぐれば、得三、高田相並んで、窓より半身を乗出し、逆落しに狙う短銃の弾丸は続いて飛来らん。その時門の扉を開きて、つッと入るは銀平、八蔵、連....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
のである。 シュリーフェン時代となると戦闘正面はますます拡大せられ、敵の側背を狙う迂回包囲はますます大胆となるべく唱導鼓吹せられ、第一線決戦主義に徹底して来た....