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狛
「狛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
狛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
っすぐに、約束の場所へ駈けつけました。所が駈けつけるともう一度、御影《みかげ》の
狛犬《こまいぬ》が並んでいる河岸の空からふわりと来て、青光りのする翅と翅とがもつ....
「家霊」より 著者:岡本かの子
徳永が嘆願する様子は、アラブ族が落日に対して拝するように心もち顔を天井に向け、
狛犬《こまいぬ》のように蹲《うずくま》り、哀訴の声を呪文のように唱えた。 くめ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
は来襲。いずれも白昼である。ただし、我家の方には投弾せず、もっぱら立川と溝ノ口か
狛江らしい方面へ落として行った。昨日はB29、三百機で、日立や千葉へも行った。そ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に頭をグタリと下げたり、怪しげな手つきをして、その手をすぐに膝の上へ持って来て、
狛犬《こまいぬ》のような形をしたりしていました。 「うむ、よし、誰も来ないな、来....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
て、お松がその地蔵のお堂に近づきました。 ムクは心得て、早くもお堂の前に大きな
狛犬《こまいぬ》の形をして坐り込んでいる。 地蔵尊にお辞儀をしてから、お松は鞍....
「人形の話」より 著者:折口信夫
る。天児には何を入れたか、たぶん最初は何も入れたのでもなかろう。寝間の傍に獅子、
狛犬がつく。獅子と
狛犬とは区別がないのだろうが、獅子、
狛犬というので二つになる。....
「蛇性の婬 」より 著者:田中貢太郎
って往くと大きな雷が鳴って、それとともに女の姿は見えなくなった。室の中を見ると、
狛錦、呉の綾、倭文、※、楯、槍、靭、鍬などの彼の盗まれた神宝があった。 そこで....
「こま犬」より 著者:岡本綺堂
そのそばにも何か鍬の先にあたるものがあるので、更にそこを掘り下げると、小さい石の
狛犬があらわれた。それだけならば別に子細もないが、その
狛犬の頸のまわりには長さ一....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
……埋もれた都会……それからそうだ湖だった……エチガライという変な男……それ前に
狛犬があったっけ……怪しい女中……紛失した紙片……燐光の怪獣に市長の気絶……そし....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
くんです。後からあとから人集りでしょう。直にざぶり! 差配の天窓へ見当をつけたが
狛犬へ驟雨がかかるようで、一番面白うございました、と向うのにごり屋へ来て高話をし....
「知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
梢を洩りていささか吹く風のみをぞなつかしきものにはおぼえける。ここの御社の御前の
狛犬は全く狼の相をなせり。八幡の鳩、春日の鹿などの如く、狼をここの御社の御使いな....
「獅子舞雑考」より 著者:中山太郎
角の有無が、鹿と獅子との区別の決定要因だとは、考えられぬのである。 四、獅子頭と
狛犬との関係 徳丸本の見学の帰途、雨の中を同行の永田衡吉氏と、獅子舞の見聞談を....
「春心」より 著者:田中貢太郎
社務所の前には一人の老人が黙もくと箒を執っていた。左側に御手洗、金燈籠、石燈籠、
狛犬が左右に建ち並んで、それから拝殿の庇の下に喰つくようになって天水桶があった。....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
。推古天皇朝の留学僧|新漢人日文を後に旻法師ともいっている。大化元年紀には、沙門
狛大法師僧歌」として、「法師等が、鬢の剃杭に馬つなぎ」云々ともあって、通俗には一....
「雷門以北」より 著者:久保田万太郎
煤に真っ黒になっている。納め手拭に梅雨どきの風がうごかない…… 眼をかえすと、
狛犬だの、ごしょぐるまだの、百度石だの、灯籠だの、六地蔵だの、そうしたもののいろ....